2025-11-19 コメント投稿する ▼
新垣邦男衆院議員離党で社民党が衝撃の衆院ゼロ議席、ラサール石井副党首リブート戦略と高市早苗首相存立危機発言批判
2025年11月19日、福島みずほ党首とラサール石井副党首は参議院議員会館で会見を行い、新垣邦男衆院議員の離党問題と党勢拡大への取り組みについて語りました。 ラサール氏は2025年7月の参院選で社民党から初当選し、9月に副党首に就任しました。 現在、社民党所属の国会議員は福島みずほ党首、ラサール石井副党首の参院議員2人のみとなっています。
新垣議員離党で衝撃の「衆院ゼロ議席」
新垣邦男衆院議員の離党により、社民党は1945年の前身社会党時代を含め解散時を除き初めて衆院議員不在となりました。新垣氏は2025年11月2日に離党意向を表明し、同月19日の常任幹事会で正式に離党が承認されました。
新垣氏は離党の理由として、福島党首との党勢拡大を巡る見解の相違を挙げました。特に福島党首の衆院選への鞍替えを求めたものの応じられなかったことが決定打となりました。新垣氏は会見で「党勢拡大の道を探ってきたが、思うようにいかなかった。国会議員が4人、5人いるとまったく違う状況になると思っていたが、なかなか意見が合わない状況もあった」と苦しい胸の内を明かしました。
福島党首は会見で「新垣さんと何度も話し合ったが、なぜ離党なのかは、わからなかった」「非常に残念だ」と述べ、困惑を隠しませんでした。党内では新垣氏に対し「裏切りではないか」と規律委員会での処分を求める声も上がったものの、沖縄の状況も考慮して離党を受け入れたと説明しました。
「福島さんは変わろうという気がないみたい」
「社民党はもう終わりかもしれません」
「新垣さんの気持ちもわかる気がします」
「一人だけの衆議院議員って辛すぎる」
「沖縄を大切にしてくれる政党がなくなるのは困る」
ラサール副党首による「リブート」戦略
新垣氏の離党を受けて、ラサール石井副党首は党の立て直しに向けた「リブート(再起動)」戦略を発表しました。具体的には「眉間にしわを寄せない、笑顔で政治を語れる党へ、イメージを刷新する」「風通しの良い組織にする」「党員の横のつながりをLINEなどで広げていく」「政策審議会の活動もより活発なものにしていく」などの改革案を示しました。
ラサール氏は2025年7月の参院選で社民党から初当選し、9月に副党首に就任しました。同氏は「コント赤信号」のメンバーとして知られる芸能人で、20万票超を獲得して党の政党要件維持に決定的役割を果たしました。社民党は比例代表で121万7823票(2.06%)を獲得し、政党要件となる2%をぎりぎりでクリアしました。
ラサール氏は会見で「社民党を面白く、親しみやすいと思ってもらえる政党にしていきたい」と意気込みを語り、従来の「旧態依然で古い」というイメージからの脱却を目指すとしています。
高市首相の存立危機事態発言に強く反発
福島党首は高市早苗首相が台湾有事について「存立危機事態になり得る」と発言した問題について、厳しく批判しました。高市首相は2025年11月7日の衆院予算委員会で、中国による台湾への武力攻撃について「戦艦を使って武力の行使も伴うものであれば、どう考えても存立危機事態になり得るケース」と答弁していました。
福島党首は「中国に対し宣戦布告の予告をしたようなものだ」と批判し、「自国が攻められてないのに武力行使をする集団的自衛権は違憲だ。高市首相の発言は、在日米軍が攻撃を受けての対応を想定した従来の政府見解すらも踏み越えたもので問題だ。発言の撤回を求める」と述べました。
ラサール副党首も「なし崩しに違憲であることを現実化して、後で憲法を変えようという動きを感じる」と警戒感を示し、「いくら兵器を買って『抑止力を高める』としても、高市首相が抑止していないではないか。煽っているではないか」と、高市首相自体がリスクであることを痛烈に皮肉りました。
沖縄社民党再建への決意
新垣氏の離党により沖縄での社民党の基盤が揺らぐ中、福島党首は「沖縄社民党を立て直し、一緒に頑張りたい」と前向きな姿勢を示しました。新垣氏は沖縄2区で2021年と2024年の衆院選で連続当選を果たしており、社民党唯一の衆院議員として党の政治的影響力の要でした。
現在、社民党所属の国会議員は福島みずほ党首、ラサール石井副党首の参院議員2人のみとなっています。党は2025年7月の参院選で政党要件を維持したものの、衆院での議席確保が急務となっています。
福島党首は会見で「沖縄の状況も考慮して、この件を長引かせない方が良い」と離党受け入れの理由を説明しましたが、今後の沖縄での党組織再建は困難な道のりが予想されます。新垣氏は現在無所属として活動し、立憲民主党会派に所属して「オール沖縄」勢力の一員として活動を続ける方針を示しています。