2025-11-19 コメント投稿する ▼
京都市営住宅委託業者が612世帯の個人情報DVD紛失、委託先監督義務違反で住民の信頼失墜
京都市営住宅の家賃未納者612世帯の個人情報が記録されたDVDを委託業者が紛失した事件について、住民の不安と行政責任の問題が浮き彫りになりました。委託業者による個人情報管理のずさんな実態が明らかになる中、地方自治体の委託先管理の甘さが改めて問われています。
委託業者の管理体制に問題
京都市住宅供給公社から家賃未納者への通知書印刷業務を受託した寿フォーム印刷株式会社は、2025年11月10日にDVDを受け取り、14日に所在不明となったことに気付きました。同社は鍵付きロッカーで保管し、持ち出し記録をつけていたとしていますが、市側の確認では記録が不十分な点があったことが判明しています。
この事実は、個人情報保護法で義務付けられた適切な安全管理措置が十分に実施されていなかったことを示しており、委託先選定時の審査や継続的な監督が不適切だった可能性を示唆しています。DVDにパスワードが設定されていたとはいえ、記録媒体自体の物理的な紛失は重大な問題です。
「こんな大切な情報をこんなずさんに管理してるなんて」
「委託業者の選定基準はどうなってるの?」
「DVDって今時の管理方法なの?」
「パスワードがあっても紛失は問題でしょ」
「税金で住んでるのに個人情報まで危険にさらされるなんて」
地方自治体の委託先監督義務違反
個人情報保護法第25条では、個人データの取扱いを委託する場合、委託元は委託先に対する必要かつ適切な監督を行う義務があります。委託先の選定時における安全管理措置の確認、契約締結時の適切な条項設定、委託先の取扱状況の継続的把握が求められていますが、今回の事案はこれらの監督が不十分だったことを露呈しています。
京都市は現時点で情報流出は確認されていないとしていますが、事務所の状況から盗難などの可能性は低く、誤廃棄などが考えられると発表しており、委託業者の情報管理意識の低さが問題となっています。地方自治体による委託先管理の甘さは全国的な課題であり、2024年には上場企業の個人情報漏えい・紛失事故が189件と過去最多を記録するなど、外部委託に伴うリスクが深刻化しています。
個人情報保護法制度の実効性に疑問
2024年度の個人情報保護委員会への報告は前年度比58%増の2万1007件と過去最多となり、委託先からの情報漏えいが増加傾向にあります。特に地方自治体の場合、住民の基本的な生活情報を大量に保有しているため、一度の事故で広範囲な被害が生じるリスクがあります。
今回の京都市の事案では、家賃未納者の氏名、住所、未納期間、未納金額といった機微性の高い情報が含まれており、仮に情報が悪用された場合、詐欺やプライバシー侵害などの二次被害も懸念されます。委託業者の選定基準の厳格化、定期的な監査の実施、デジタル化による物理的記録媒体の廃止など、抜本的な対策が急務となっています。
再発防止策の実効性が問われる
京都市は「原因究明と再発防止を徹底する」としていますが、単なる注意喚起や研修強化では根本的な解決にならないとの指摘があります。物理的な記録媒体の使用廃止、クラウド化による安全性向上、委託先の定期監査義務化など、システム面からの改善が必要です。
また、個人情報保護委員会による指導や勧告の実効性も問題となっており、違反行為に対するペナルティの強化や委託元の責任追及の厳格化も検討すべき課題です。住民の信頼回復のためには、表面的な謝罪だけでなく、具体的で実効性のある再発防止策の提示と実行が不可欠となっています。