2026-03-18 コメント投稿する ▼
田村智子委員長がゴールデンドーム構想参加に反対、国民への説明なき約束を批判
共産党の田村智子委員長は2026年3月18日の記者会見で、米国が開発を進める最新鋭のミサイル防衛システム「ゴールデンドーム構想」に日本が参加する方向と報じられたことについて、強い懸念を示しました。
約29兆円の巨大プロジェクト
記者が「読売新聞が日本の参加を報じた。ロイター通信は総額で1850億ドル(約29兆円)かかるとしているが、この膨大な予算がかかるプロジェクトに参加することで日本の防衛費増にもつながりかねないのでは」と質問しました。
ゴールデンドーム構想は、トランプ大統領が2025年1月の就任直後に大統領令で開発を指示した次世代型ミサイル防衛システムです。米本土をあらゆる空中脅威から防衛することを目的とし、宇宙空間の低軌道に多数のセンサー衛星と迎撃兵器を配置し、地上のレーダー網や通信システムと連動させる多階層の防衛網を構築するものです。極超音速滑空兵器、巡航ミサイル、AI搭載ドローンスウォームなど多様化する現代の空中脅威への対処を想定しています。
読売新聞は3月12日、複数の政府筋の話として、高市早苗首相が19日にワシントンで予定されているトランプ大統領との会談で、この構想への参加を表明する見込みだと報じていました。
「29兆円とは途方もない金額だ」
「国民への説明もなく参加を決めるのか」
「宇宙の軍事利用は認められない」
「防衛費がさらに膨らむのでは」
「国会軽視も甚だしい」
宇宙の軍事利用を強く批判
田村委員長は「まず本当に日米首脳会談がこういう状態で行われていいのだろうかと強く危惧しますね。アメリカが戦争をやっている最中に、果たして首脳会談に出かけて行って何を協議して何を約束するのかということがまず問われていると思います」と述べました。
米国は3月14日にイランの軍事拠点を攻撃しており、中東情勢が緊迫化している最中です。田村委員長はこうした状況下での首脳会談に疑問を呈した形です。
続けて田村委員長は「ゴールデンドームというのは、宇宙からの攻撃なんですよ。宇宙の軍事利用そのものなんですね。日本は宇宙の軍事利用を拒否すべきです。参加ということはあり得ないです」と強調しました。
国会答弁との矛盾を指摘
田村委員長はさらに、「この間、統合防空ミサイル防衛、これはアメリカと一体じゃないのかということを私たちは何度も国会で質問してきたんですよ。それを否定してたんですよ、アメリカと一体ではないと。ゴールデンドームはまさにアメリカと一体のミサイル防衛ということになるんですよね。もう国会答弁が嘘だったということにもなります」と述べました。
日本政府はこれまで、統合防空ミサイル防衛について米国と一体化したシステムではないと説明してきましたが、ゴールデンドーム構想への参加はこの説明と矛盾するとの指摘です。
実際、ゴールデンドーム構想は米国主導の多国間防衛ネットワークであり、参加国は米国の指揮統制システムと統合されることになります。日本が参加すれば、迎撃ミサイルの共同開発、ミサイルの共同生産、飛来する脅威を探知・追尾するための衛星網の構築などの分野で協力することが想定されています。
国民への説明なき決定を批判
田村委員長は最後に、「宇宙の軍事利用、ここに日本が積極的に参加するということになる、これは絶対認められないと思いますね。費用の問題ももちろんなんですけれども。こういうことを国民に何ら説明をせずに勝手にアメリカに行って約束するなどということは絶対あり得ないですということを強調しておきたいと思います」と強い口調で訴えました。
日本の費用負担額については、2026年3月時点で一切公表されていません。米議会予算局は構想全体の費用が20年間で8310億ドル(約120兆円)に膨らむとの試算も出しています。
日本政府は2026年度予算で防衛費9兆円を計上しており、ゴールデンドーム構想への参加により、さらなる防衛費増が避けられない可能性があります。