2025-10-21 コメント投稿する ▼
田村智子の臨時国会あいさつ 高市早苗連立と議員定数削減を問う
日本共産党国会議員団総会が2025年10月21日の臨時国会開会に合わせて開かれ、田村智子委員長が所信を述べました。 自民党と日本維新の会が2025年10月20日に連立を合意し、2025年10月21日には高市早苗総裁が首相に選出され、新体制が発足しました。
臨時国会とあいさつの要旨
日本共産党国会議員団総会が2025年10月21日の臨時国会開会に合わせて開かれ、田村智子委員長が所信を述べました。
田村氏は自民党と公明党の連立崩壊を転機とし、世論と追及が政治を動かしたと振り返りつつ、今国会は生活と民主主義の岐路だと強調しました。
「まず物価と暮らしを最優先に」
「裏金の徹底解明なしに信頼は戻らない」
「定数削減は民意の切り捨てだ」
「立憲主義を土台に野党が力を合わせたい」
「数合わせの政治に終止符を」
連立合意と争点
自民党と日本維新の会が2025年10月20日に連立を合意し、2025年10月21日には高市早苗総裁が首相に選出され、新体制が発足しました。
田村氏は合意文書が消費税減税や企業・団体献金の全面禁止を棚上げし、憲法改正協議の加速や議員定数削減を前面に出した点を問題視し、「反動ブロック」の形成に警鐘を鳴らしました。
日本維新の会が主張する衆院定数一割削減は、比例代表の縮減を通じて少数意見が国会から排除されるという懸念が根強いです。
与野党で意見が割れる中でも、臨時国会では補正予算の編成やエネルギー・安全保障、スパイ防止分野の法整備など実務案件が並び、優先順位の合意形成が問われます。
議員定数削減と立憲主義
田村氏は、選挙制度は民主主義の根であり与党の数の力で変えてはならないと主張し、比例定数の削減に反対する広範な共同を呼びかけました。
すでに衆院定数は465まで削減され国際比較でも少ない水準にあり、これ以上の削減は国会の監視機能を弱めるとの主張です。
一方で、国会改革が停滞してきたのも事実で、歳費と政党交付金の透明化、議員活動の可視化、企業・団体献金の厳格規制は待ったなしです。定数論を入り口にせず企業・団体献金の恒久的見直しと第三者監査の常設化を先行させるべきだと考えます。
野党連携の可能性と課題
田村氏は社民党や参院会派「沖縄の風」との会談で、大軍拡と改憲推進に対抗する国会内外の共同を確認したと述べました。同時に、立憲民主党内の政策の幅を踏まえつつも、立憲主義の回復という原点で協力を広げる考えを示しました。
日本共産党は賃上げと労働時間短縮、医療と介護への緊急財政措置、大学負担の軽減など生活直結の課題を列挙しました。物価高が続く環境では、時限的な減税と社会保険料の負担調整を組み合わせ、家計の手取りを増やす設計が効果的です。
他方で、無償化の拡大は財源の裏付けと選択集中が前提であり、安易なばらまきは避けるべきです。教育や医療の公的支出も、統廃合や優先度の透明化とセットで合意形成を図る必要があります。
安全保障では、専守防衛と抑止の整合、装備の費用対効果、同盟運用の事前・事後の国会関与を明文化することが重要です。情報保全は不可欠ですが、市民の知る権利や報道の自由を侵害しないガードレールの設計が大前提です。
与党は少数与党となり、参院での法案運営は一層慎重な合意形成が求められます。採決の前に付帯決議や修正協議で論点を整理し、審議時間の確保と資料の全面開示で透明性を高める必要があります。
論点整理と見通し
臨時国会の焦点は、物価高対策、税と社会保障の再設計、政治資金の透明化、安全保障の統治に集約されます。日本共産党は消費税減税とインボイス撤廃を掲げ、社民党や一部野党は企業・団体献金の禁止で歩調を合わせつつ、立憲民主党内では安保法制の扱いに温度差が残ります。
政策の整合を高めるには、財源と効果の定量評価を規律化し、国会の追跡可能性を高める必要があります。加えて、スパイ防止に関する議論は機密保全と表現の自由の線引きを明記する条文化が不可欠で、拙速を避けつつ早期の立法設計を進めることが現実的です。
今回の総会あいさつは、自民党と維新による新連立が打ち出す“改革”の中身を問う出発点です。「ドロ船政権」との批判が強まるなか、数ではなく中身で競う政策論戦が国会の質を左右します。