2025-10-16 コメント投稿する ▼
共産・田村智子 vs 沖縄の風 会談で示した憲法・平和の共同戦線
大軍拡・改憲を推し進める動きに対し、憲法・平和・暮らしを守るため、共同して立ち向かう決意を確認したといいます。 憲法と平和、暮らしを守るため、国会内外で力をあわせたいと呼びかけています。 「沖縄の風」は、沖縄選挙区の議員が集う会派であり、基地・日米安保政策の地域的な視点を持ち込む役割を果たしています。
憲法と平和の砦としての共闘を
日本共産党の田村智子委員長は2025年10月16日、国会内で参議院会派「沖縄の風」の伊波洋一代表、高良沙哉幹事長と会談しました。大軍拡・改憲を推し進める動きに対し、憲法・平和・暮らしを守るため、共同して立ち向かう決意を確認したといいます。共産党の小池晃書記局長、赤嶺政賢衆院議員も同席しました。
田村氏は冒頭、衆参両院で与党が過半数を割る情勢にある現状を指摘し、今こそ「自民党政治を終わらせるのか、より反動的な方向に進むのか」の岐路にあると述べました。憲法と平和、暮らしを守るため、国会内外で力をあわせたいと呼びかけています。
伊波氏は、安保三文書(日本が安全保障方針を定める文書群)を背景に、沖縄では「戦争準備」が進んでいるとの危機感を語りました。住民が「戦場に向かわされようとしている」と感じる現実を訴え、全国へ「戦争国家づくり」の危険性を広く伝えたい意向を示しました。
高良氏も、改憲勢力が再び力を取り戻す可能性を警戒し、「改憲勢力や国民の暮らしに寄り添わない政治」が新たに生まれては意味がないと語りました。手を取り合える政党・会派とともに、「国民の側を向いた政治」を目指したいと応じています。
「沖縄から見ると、戦争の準備が急速に進められている」
「憲法を守る共同を広げたい」
「反動的な動きに立ち向かおう」
「国民の暮らしを守る政治を取り戻したい」
「右傾化に抗して声をあげ続ける」
この声は、国民的な焦りと期待を反映しています。特に沖縄から見た安全保障政策、そして全国的な憲法議論の進行に対する危機感が滲んでいます。
今回の会談は、単なる意見交換以上の意味を持ちます。与党が国会で過半数を喪失した情勢下で、ねじれあるいは分断の可能性が高まる中、憲法改正を求める勢力が再び動き出す恐れがあるからです。田村氏らはこうした「反動的な動き」に備え、左派・リベラル勢力の結集を呼びかけています。
沖縄が焦点となる理由
沖縄は基地集中や防衛政策上、しばしば全国議論の火種になります。伊波氏の発言にあるように、沖縄では米軍基地や自衛隊の配備拡大が現実に進み、「戦争準備」の最前線として意識されることが少なくありません。
「沖縄の風」は、沖縄選挙区の議員が集う会派であり、基地・日米安保政策の地域的な視点を持ち込む役割を果たしています。田村氏らがこの会派と協議する意義は、憲法・平和の議論を地方からも強めていく意図を示しています。
また、沖縄の動きが全国の憲法・安全保障論議へ波及する可能性があります。基地問題や防衛政策は国民の暮らしとも密接に関係しますから、「暮らし・平和・憲法」を結ぶ訴えは、政策論点の重心を揺さぶる力を持ちうるのです。
課題と壁:連携の現実性
共産党と「沖縄の風」に限らず、他の野党や市民運動と協調できるかが焦点になります。政策方針や選挙戦略の違い、責任所在の明確化、統一プラットフォームの設定など、ハードルは少なくありません。
さらに、共産党自身は過去から国民・他党との結びつきで慎重さを求められてきました。党の綱領や立場が強く明確であるがゆえに、妥協や調整が難しい面もあるでしょう。
一方で、改憲を志向する勢力との対峙では、メッセージの鮮明さ、住民との共感、資源動員力が重要です。この日、田村・伊波・高良の三者が歩み寄る姿勢は、今後の野党共闘の象徴的な試みと位置づけられます。
この先どうなるかを注視すべき点
・会談内容を具体化する政策合意の動き
・他野党や市民団体との拡張的連携の可能性
・世論動向とテレビ・新聞の論戦への影響
・沖縄発の議論が国会審議に与える圧力
・自民・公明や与党側の反応と巻き返し
田村・伊波・高良会談は、憲法と平和を守る共同を掲げた一歩ですが、その実効性を左右するのは「結束の継続力」と「国民との結びつき」です。政治が右傾化を増す中、反動の動きに真正面から挑む覚悟はあるか、真価が問われるでしょう。