2025-09-11 コメント投稿する ▼
イスラエルのカタール攻撃 日本共産党・田村委員長が「主権侵害の蛮行」と断罪
田村氏は「ガザでの停戦仲介を担ってきたカタールへの攻撃は、停戦どころか戦闘を拡大しようとする姿勢を示すものだ」と指摘。 日本共産党は8月22日、日本政府に対してパレスチナ国家承認とイスラエルへの制裁を求める緊急要請を提出していた。 また、岩屋毅外相がイスラエルの行動を非難した談話については「当然だ」と評価したものの、それに続く具体的措置が欠けていると批判した。
イスラエルによるカタール攻撃と日本共産党の非難
イスラエル軍がパレスチナ・ハマス幹部らを標的に、仲介国であるカタールの首都ドーハを攻撃したことが国際社会に衝撃を与えている。この事態について、日本共産党の田村智子委員長は11日、国会内で会見を開き「カタールの主権を侵害する蛮行であり、イスラエルの累次の国際法違反を断固糾弾する」と厳しい言葉で批判した。
田村氏は「ガザでの停戦仲介を担ってきたカタールへの攻撃は、停戦どころか戦闘を拡大しようとする姿勢を示すものだ」と指摘。さらに「いま必要なのはイスラエルへの国際的制裁を強化することだ」と強調した。
「停戦を仲介する国を攻撃するなど言語道断だ」
「国際社会はもっと毅然と制裁を科すべき」
「無辜の子どもたちが犠牲になる現実を見てほしい」
「日本政府の対応があまりに鈍い」
「人道支援を阻む行為は国際秩序そのものへの挑戦だ」
日本政府への批判と共産党の要求
日本共産党は8月22日、日本政府に対してパレスチナ国家承認とイスラエルへの制裁を求める緊急要請を提出していた。今回の攻撃を受けても、田村氏は「日本政府の動きが見えない」と指摘し、より具体的な制裁措置を取るべきだと主張した。
田村氏は「昨年7月、ユダヤ人入植者に資産凍結を科した以降、日本政府は制裁を拡大していない」と言及。「日本も国際社会と歩調を合わせ、経済的制裁に踏み切り、パレスチナの国家承認を表明するべきだ」と求めた。
また、岩屋毅外相がイスラエルの行動を非難した談話については「当然だ」と評価したものの、それに続く具体的措置が欠けていると批判した。
人道危機と報道される現実
田村氏はガザに残るジャーナリストが日々発信する映像に触れ、「胸をえぐられる思いだ」と語った。子どもや家族を失う人々、破壊される住居や避難所、圧倒的に不足する食料や水といった悲惨な現状に強い危機感を示した。さらに「民間の船舶による支援物資すら攻撃されている」として、イスラエルの行動が人道支援を妨げていると批判した。
こうした状況下で、日本政府が何をするのかが問われていると強調し、口先の非難にとどまらない行動を取る責任を訴えた。
イスラエル攻撃と国際社会の対応
今回のカタール攻撃は、中東の緊張を一層高める事態となった。停戦仲介を担う国への軍事行為は、国際秩序の根幹を揺るがすものであり、各国の外交姿勢が厳しく問われている。日本国内では野党から強い行動を求める声が上がる一方、政府対応は限定的にとどまっており、その差が鮮明になった。
田村氏の発言は、外交における日本の責任を改めて問うものであると同時に、国際社会に対しても強いメッセージを投げかけている。今後、政府がどのような対応を取るかが注視される。