「相互関税」で日本だけが不利?EUとの差に玉木雄一郎氏が警鐘 政府説明に重大な疑念も

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「相互関税」で日本だけが不利?EUとの差に玉木雄一郎氏が警鐘 政府説明に重大な疑念も

日本だけが標的?


日米「相互関税」発動で浮かぶ政府説明とのズレ 玉木氏「事実と異なれば不信任に値する」

2025年8月7日、米国が発動した新たな「相互関税(Reciprocal Tariffs)」を巡って、日本の政府説明に対し疑問の声が広がっている。特に注目を集めたのが、国民民主党代表・玉木雄一郎氏の指摘だ。玉木氏は、米国の公式文書を直接読み込んだ上で、「日本には一律15%の関税が課されているのに対し、EUにはより柔軟な対応が取られている」として、政府が国会や国民に示している内容と“実態”が異なる可能性を強く警告した。

「日本の物品への関税は例外なく15%となっており、例えば、牛肉は41.4%もの関税となる」(玉木雄一郎氏のポストより)

これはただの主張ではない。米国連邦政府が発行した官報(Federal Register)や関税当局の資料に基づいた具体的な指摘である。

EUには柔軟、日本には一律課税の矛盾


今回の「相互関税」は、トランプ前大統領が再び主導した新たな通商政策で、「相手国が自国製品に課している税率に応じて、同様の関税を課す」という理念に基づいている。米政府はこの施策を“公平な貿易の実現”と謳っているが、その運用には大きなばらつきがある。

例えば、EUに対しては、すでに15%以上の関税が課されていた品目については、新たな追加課税を行わない措置が明記されている。つまり、既存関税が高い製品には重ねて課税しないという「重複課税回避(No Stacking)」がルール化されている。

一方で、日本に対する扱いは異なる。玉木氏が確認した文書では、日本からの輸出品に対し、例外なく15%の関税が上乗せされるとされている。牛肉のようにもともと高い関税がかけられていた品目にもさらに課税されることで、実質的に40%超の税負担となるケースもある。

「EUには15%未満と15%以上の関税で別添資料も書き分けられており、15%超の品目には上乗せがゼロ。しかし日本にはそのような扱いがない」(玉木氏)

このような扱いの違いが明文化された中で、果たして「相互」関税と言えるのか。日本が過度に不利な立場に置かれている可能性が浮上している。

政府の説明は“齟齬なし”の一点張り


この疑念に対し、日本政府はどう応じているのか。官房長官は同日午前の会見で「日米間の合意に関して認識の齟齬はない」と述べたが、具体的な合意文書や課税基準の詳細には一切触れていない。

経済再生担当の赤沢大臣も「書面での明確な確認を進める」としながら、明文化の有無については明言を避けた。

玉木氏はこうした政府の曖昧な説明に強い危機感を示している。

「政府は事実と異なる説明をしているのではないか。説明と実態にズレがあるなら、不信任にも値する大問題だ」(玉木氏)


25%関税の自動車分野も不透明


問題は牛肉などの食品に限らない。自動車業界にとっても深刻な懸念がある。これまで日本車には25%という非常に高い関税がかけられていたが、今回の相互関税の枠組みで「15%へ引き下げられる」とされていた。

しかし、現時点でその引き下げ時期も明記されておらず、実際に25%が維持されるのか、いつ15%になるのか、確約された証拠も存在しない。貿易関係者の間では「日本だけが一方的に負担を強いられているのでは」との不満がくすぶっている。

「自動車に課せられた分野別関税25%だって、いつ15%に下がるか全くわからない状況だ」(玉木氏)


日本経済に拡がる影響と“交渉力の欠如”


こうした税制の不透明さは、日本企業の経営戦略に大きな影響を与える。実際にトヨタは今回の関税措置による影響で、数十億ドル規模の利益減少を見込んでいるとされる。

これに対し、EUでは事前に「上乗せ課税回避」の文言を確保するなど、交渉で有利な条件を勝ち取っている。日本は事実上、後出しの「書面確認」に追われている状態だ。

「説明責任を果たさぬなら、政治責任は重大」


玉木代表は最後に、「速やかに予算委員会を開き、閉会中審査で事実関係を明らかにすべき」と述べたうえで、政府が国民や国会に対して誤った説明をしていたとすれば、それは「政権としての責任問題」に直結すると厳しく指摘した。

「アメリカにいいようにやられてるだけではないのか。説明と事実が異なるなら、不信任にも値する」(玉木氏)


今後の焦点は“文書の有無”と“公平性の回復”


日米の「相互関税」をめぐる認識の食い違いは、単なる外交上の誤解では済まされない問題だ。どのような協議の下で関税率が決まったのか、EUと比較してなぜ日本にだけ不利な条件が適用されているのか。これらを明確にしなければ、政権としての信頼性は大きく揺らぐ。

野党のみならず、与党内部からも説明責任を求める声が上がるなか、政府は速やかに合意内容を文書で示し、国会の場で誠実に説明を尽くす必要がある。そうでなければ、国民の不信と経済的不安はさらに高まる一方だ。

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2025-08-07 17:11:00(うみ)

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