2025-07-02 コメント投稿する ▼
フェンタニル密輸に危機感 国民民主・玉木雄一郎氏「日本が中継地に」政府の対応を批判
フェンタニル問題を国政の場に 国民民主・玉木雄一郎氏が「日本は中継地になっている」と警鐘
国民民主党の玉木雄一郎代表が、合成麻薬フェンタニルの密輸問題をめぐり、日本政府の危機意識と対応の甘さに強く警鐘を鳴らした。2日に日本記者クラブ主催で行われた参院選前の与野党8党首討論会で、玉木氏は「日本が密輸の中継地になっている可能性がある」として、厳格な取り締まりと外交面での対応を強く求めた。
名古屋を経由してフェンタニルの取引が行われている。これは日本経済新聞がスクープしたが、ほとんど報道されていない
と玉木氏は指摘。フェンタニルはアメリカで年間7万人超の死者を出す深刻な薬物であり、日本も無関係ではないと訴えた。
討論会では、議席目標の回答後にあえてこの問題に話題を転じ、
外交問題にもつながりうる。政府として実態を把握しているのか。日本が中継地として見られているようでは、国際的信頼にも関わる
と懸念を示し、政府の対応の鈍さと情報発信の少なさを批判した。
同日、玉木氏はインターネット番組「虎ノ門ニュース」に出演し、フェンタニル問題が日米間の通商交渉の障害にもなりうると語り、
この問題は真剣に取り組むべきだ。厳しく取り締まるべきだと思う
と重ねて強調した。
一方、討論会では参政党の神谷宗幣代表も薬物取締りの緩さに触れたが、フェンタニル問題を国際的視野で具体的に掘り下げたのは玉木氏だけだった。
国民民主党は、物価高や減税などの経済政策に注目が集まりがちだが、玉木氏の発言は、外交・安全保障、そして国際犯罪対策にまで目配りできる野党としての存在感を示すものだった。
玉木雄一郎氏の警鐘は、国政が見落としがちなリスクに真正面から向き合う姿勢を象徴している。参院選の争点として大きくは取り上げられていないフェンタニル密輸問題だが、国家の信頼や外交、安全保障にかかわる重大テーマである。今後、他党がこの問題にどう向き合うのかも問われるだろう。