2025-04-30 コメント投稿する ▼
国民民主党が選択的夫婦別姓で独自法案提出へ 立憲民主党案には同調せず党内調整へ
独自案で制度実現を目指す
国民民主党の浜口誠政調会長は4月30日、選択的夫婦別姓制度の導入に向けて、党として独自の法案を国会に提出する意向を明らかにした。大型連休明けに、党内で法案の中身について本格的に協議を進める方針だ。
同日、立憲民主党が提出した民法改正案については、「われわれの方向性とは少し違う」として、今回は共同歩調を取らない考えを示した。浜口氏は「党内にはさまざまな意見があるが、それらをしっかりまとめた上で、現実的な制度設計を提案したい」と述べた。
立憲は先行して法案提出
立憲民主党は同日、夫婦がそれぞれの姓を名乗れるようにする民法改正案を衆議院に提出した。法案では、結婚時に夫婦のどちらかの姓を名乗るという現行制度に加え、それぞれが結婚前の姓を使い続ける「選択的夫婦別姓」を可能とする内容が盛り込まれている。
法案提出にあたっては、黒岩宇洋議員が筆頭となり、「党をあげてこの制度の実現に取り組む」と強調した。副議長や委員長を除く立憲民主党の全衆院議員が賛成者に名を連ねた。
党内には慎重論も
一方で、国民民主党内では意見が割れている。制度導入に積極的な円より子衆院議員らがいる一方、榛葉賀津也幹事長は「家族の一体性や、子どもの姓の問題は極めて重要。国民の意識に関わる問題だけに、広く議論し、合意形成が不可欠だ」と4月25日の会見で語っていた。
党として独自案をまとめるにあたっては、こうした異なる立場を調整し、現実的な妥協点を探ることが課題となる。
制度の行方に注目集まる
選択的夫婦別姓をめぐっては、国連から日本に対し度々是正を求める勧告が出されており、国際的な視点からも制度導入の必要性が指摘されている。少子化やライフスタイルの多様化が進むなか、家族のあり方について柔軟な選択肢を求める声も強まっている。
今後、国民民主党がどのような法案をまとめるのか、また他党との議論をどう進めていくのかが注目される。
- 国民民主党は選択的夫婦別姓制度の導入に向けて独自法案を準備中。
- 立憲民主党は同制度に関する民法改正案を4月30日に提出済み。
- 国民民主党内には積極派と慎重派が共存しており、党内調整が焦点。
- 制度導入は国際的にも注目され、今後の議論がカギとなる。