2025-04-25 コメント投稿する ▼
国民民主・玉木代表「参院選後、日本の政治は必ず動く」新たな政権運営を示唆
参院選後「新しい政治のかたち」への期待
国民民主党の玉木雄一郎代表は4月25日、福岡市で開かれた「毎日・世論フォーラム」(毎日新聞社主催)で講演し、今夏の参院選後に「日本の政治は必ず動く」と強調した。「三つから五つの政党が協力して権力を運営する新しいルールができる」との見方を示し、既存の枠組みを超えた連携の可能性を示唆した。講演では「国民民主党がその中心的な役割を果たす」と意気込みを語った。
また、玉木氏自身が首相を目指すかとの問いには明言を避けつつも、「そういう気概を持ってやりたい」と述べ、将来的なリーダーシップへの意欲をにじませた。
世界情勢の混乱と日本のリーダーシップ
講演では国際情勢にも触れた。トランプ前米大統領の関税政策を例に挙げ、「世界は経済的にも安全保障的にも大きく揺れている」と指摘。そのうえで、「日本はイノベーションを起こしつつ、平和を維持できるリーダーシップ国家であるべきだ」と訴えた。
さらに、「経済成長と社会的公正の両立」が国民民主党の目指す国のかたちだと説明。特に、地方の産業振興やエネルギー政策の見直し、家計を支えるための減税政策に力を入れる考えを示した。これらの取り組みを通じ、現状に閉塞感を抱く有権者の期待に応えたいとの意欲を示した。
参院選に向けた国民民主党の戦略
国民民主党は、今回の参院選を党勢拡大のチャンスと位置づけている。玉木氏は「まずは候補者をできるだけ多く立て、議席を確保することに全力を傾けたい」と語った。既に全国各地での公認候補擁立を進めており、選挙区によっては他党との競合も辞さない構えだ。
また、玉木氏は「単なる野党共闘ではなく、自立した政党として政策本位で戦う」と強調。特定の政党に追随する形での連携には否定的な立場を示し、選挙後に向けた独自の戦略を取る意向をにじませた。
複雑化する政局と今後の展望
玉木氏の発言は、野党再編や与野党再編を含めた政局の動きを見据えたものとみられる。すでに永田町では、参院選の結果次第で与党内部に亀裂が走る可能性や、現行野党勢力の組み換えが起きるとの観測が出ている。
玉木氏は講演後の取材にも応じ、「国民の暮らしに寄り添った政策を軸に、変革をリードする覚悟だ」と語った。今後の展開次第では、国民民主党が中道・改革志向の新たな政治勢力の核となる可能性もある。
一方で、国民民主党は支持率が低迷しており、議席獲得に向けたハードルは依然高い。参院選で結果を出せなければ、逆に埋没するリスクも指摘される。玉木氏の構想が現実のものとなるかは、今後の選挙戦の行方にかかっている。
- 参院選後に「三~五党の新たな協力体制」誕生を予測
- 玉木氏、首相指向について「気概を持ってやりたい」
- 日本が世界でイノベーションと平和維持にリーダーシップを発揮すべきと主張
- 参院選で国民民主党が議席拡大を目指し、独自路線を強調
- 選挙結果次第で国民民主が政局の中心に立つ可能性も