2025-04-23 コメント投稿する ▼
玉木代表、石破政権に直球の批判 ガソリン減税と年金改革に「本気度が見えない」
ガソリン減税、協議の実態に疑問符
国民民主党の玉木雄一郎代表は4月23日の党首討論で、ガソリンの暫定税率廃止を巡る政府・与党の対応に厳しい姿勢を示した。昨年末に自民・公明と国民民主の三党で暫定税率廃止に合意したにもかかわらず、石破茂首相は今月、1リットルあたり10円の補助金による値下げを発表。これを受けて玉木氏は「真摯な協議がないまま補助金方針を打ち出した」と批判した。
- 昨年12月に三党合意した暫定税率廃止が実行されず
- 5月22日からの補助金導入に玉木氏「協議もなく決定」
- 玉木氏「取って配る政策は無駄」と減税を改めて要求
首相は「財源の確保が必要。補助金でウクライナ侵攻前の価格水準に戻す」と説明したが、玉木氏は「北海道の人と話したが、10円にがっかりしている」と国民感情とのズレを指摘した。
年金改革法案の迷走と批判
党首討論では、年金制度改革法案の提出延期についても議論が交わされた。玉木氏は「自民党が拍手している場合ではない」と述べ、改革の遅れと姿勢の甘さを追及した。
- 政府は「きちんとした形で出す」と説明するも、具体性欠く
- 基礎年金底上げ案の削除に自民党内からも異論
- 参院選への悪影響を懸念し、内容の修正か
厚労省は基礎年金の底上げに厚生年金の積立金を充てる案を提示していたが、自民党内では厚生年金受給額の減少への懸念が強く、見送られる方向となった。
就職氷河期世代対策に本気度を疑問視
玉木氏はまた、就職氷河期世代の年金対策の後退を強く批判。「正社員になれなかった世代への支援が法案から削除されるのは、選挙を意識した後退ではないか」と訴えた。
- 就職氷河期世代の低年金を放置すべきでない
- 政策の失敗に起因する格差を是正すべきと主張
- 選挙戦略に基づく政策撤回を批判
これに対し、石破首相は「就職氷河期世代の正社員・役員就任数は飛躍的に伸びている。成果は出ている」と反論。選挙対策ではなく、より納得感のある制度設計を目指していると釈明した。
改革の本気度と信頼性が問われる局面
党首討論は、ガソリン減税や年金改革など生活に直結する課題について、与野党の姿勢と覚悟を浮き彫りにする場となった。国民民主党の玉木氏は、「選挙が近づくと政策の骨格が変わる」とし、政府の本気度に疑念を投げかけた。
一方、石破首相は「努力している」「成果も出ている」との説明に終始。協議の透明性と政策の一貫性が求められるなか、今後の立法過程で真に国民の声を反映した形になるかが注目される。