2026-02-10 コメント投稿する ▼
玉木雄一郎代表が高市早苗首相に苦言「本丸を攻めるべき」消費税ゼロ政策の国民会議丸投げを批判
自民党が単独で3分の2以上の議席を獲得したことを踏まえ、超党派の「国民会議」に丸投げするのではなく、自民党として具体案をまとめるよう求めました。 それにもかかわらず、高市首相が超党派の協議に委ねる姿勢を示したことについて、玉木代表は「やる気があるなら、自民党として具体案を示すべきだ」と批判しました。
高市首相は衆院選圧勝後の会見で、飲食料品の消費税ゼロについて超党派の「国民会議」で協議を踏まえて夏前に集約する方針を示していました。これに対し玉木代表は「まずは、与党として具体的な案をまとめていただきたい」と注文をつけました。
「いつから、どういう形で、課税取引なのか非課税取引なのか」
「農家や飲食店への弊害や副作用など、具体案を示していただきたい」
「みんなで集まって1から始めると、まとまらないと思う」
「議論をしているうちに国民生活は痛んでいく」
「本丸を最初に攻めるべきだ」
自民単独で3分の2、それでも「国民会議」に丸投げ
玉木代表が特に問題視したのは、自民党が単独で憲法改正の発議に必要な3分の2以上の議席を獲得したにもかかわらず、政策の具体化を超党派の「国民会議」に委ねようとする姿勢です。玉木代表は「我々も場があれば案を示したいが、国民会議といっても、自民党だけで3分の2を占めている」と指摘しました。
衆院選で自民党は316議席を獲得し、1つの政党として戦後初となる単独での3分の2以上の議席を確保しました。この圧倒的な議席数があれば、自民党単独で法案を成立させることが可能です。それにもかかわらず、高市首相が超党派の協議に委ねる姿勢を示したことについて、玉木代表は「やる気があるなら、自民党として具体案を示すべきだ」と批判しました。
玉木代表は「いつから、どういう形で、課税取引なのか非課税取引なのか、どういう内容の案をいつからやるのか。農家や飲食店への弊害や副作用など、具体案を示していただきたい」と要求しました。さらに、「消費税といってもいろいろな考え方があり、我々は物価高騰対策としての消費税減税には慎重だ。みんなで集まって1から始めると、まとまらないと思う」と述べ、超党派協議の非効率性を指摘しました。
「物価高騰対策での食料品だけ減税は逆効果」
国民民主党は物価高騰対策としての消費税減税、特に食料品だけを対象とした減税には慎重な立場を示しています。玉木代表は「物価高騰対策での消費税、しかも食料品だけ減税ということには問題があり、慎重な立場だ。やるなら一律減税と申し上げてきた。物価高騰対策としては逆効果だ」と強調しました。
玉木代表が「逆効果」と指摘する背景には、食料品だけを対象とした消費税ゼロが、流通や価格設定の混乱を招く可能性があることがあります。また、農家や飲食店などの事業者にとって、仕入れ税額控除の仕組みが複雑になり、事務負担が増大する懸念もあります。
玉木代表は「まずは3分の2の議席を取った自民党として、税調も通した上で、やる気があるとして、どういう形のものを、どういう財源でいつからやるのか。弊害防止措置をしっかりお示しいただくのが、建設的でスピード感ある議論につながっていく」と訴えました。
「本丸は給付付き税額控除、つなぐ必要はない」
玉木代表が最も強調したのは、高市首相が掲げる飲食料品の消費税ゼロが「つなぎの措置」に過ぎないという点です。高市首相は、飲食料品の消費税ゼロをあくまで給付付き税額控除導入までのつなぎの措置と位置づけています。これに対し玉木代表は「つなぐ必要はない。給付付き税額控除が本丸だったら、本丸を最初に攻めるべきだ」と批判しました。
給付付き税額控除は、所得の低い世帯に対して税額控除と給付を組み合わせて支援する制度で、「究極のベストの制度」とされています。しかし、玉木代表は「所得把握や資産把握ができず、マイナンバーをどうするか。過去10年以上議論して、いまだにできていない」と指摘し、実現の困難さを強調しました。
その上で玉木代表は「究極のベストの制度といわれる給付付き税額控除を現実的にどう実現するか、むしろ先にやったらいいと思う」と提案しました。つなぎの措置として飲食料品の消費税ゼロを導入するよりも、本丸である給付付き税額控除の実現に向けた議論を先行させるべきだというのが玉木代表の主張です。
国民民主党の対案「社会保険料還付付きの住民税控除」
玉木代表は給付付き税額控除の代替案として、国民民主党が衆院選で提案した「社会保険料還付付きの住民税控除」をアピールしました。玉木代表は「社会保険料還付付きの住民税控除なら、現行制度を使いながら、ほぼ同じ政策効果はできると選挙でも提案している」と述べ、現実的な制度設計で給付付き税額控除と同様の効果が得られると強調しました。
この制度は、所得税ではなく住民税を控除対象とし、控除しきれない分を社会保険料の還付という形で給付する仕組みです。マイナンバーを活用した所得把握の仕組みが整っていない現状でも、住民税と社会保険料の仕組みを使えば実現可能だというのが国民民主党の主張です。
玉木代表は「我々は具体案を持っている。議論をしているうちに国民生活は痛んでいくので、スピード感をもってほしい」と求め、自民党に対して迅速な対応を促しました。
「いきなり国民会議に丸投げするな」
玉木代表は会見で繰り返し「いきなり国民会議に丸投げするのではなく、自民党内で検討を加速し自民党案をまとめて、各党に示してほしい」と呼び掛けました。自民党が単独で3分の2以上の議席を持つ以上、まず自民党として具体案をまとめ、それを各党に示して議論するのが筋だという主張です。
高市首相は衆院選で「高市が首相でいいか」を問い、国民から圧倒的な支持を得ました。それにもかかわらず、公約に掲げた飲食料品の消費税ゼロについて、具体案を示さずに超党派協議に委ねる姿勢は、責任を回避していると受け取られかねません。
玉木代表の指摘は、高市首相が掲げる政策の曖昧さと、実現に向けた具体的な道筋が示されていないことへの批判です。「本丸を攻めるべきだ」という言葉には、つなぎの措置ではなく、根本的な解決策に取り組むべきだという強いメッセージが込められています。
国民生活が物価高騰で苦しむ中、政治が具体的な成果を示せるかが問われています。玉木代表の発言は、自民党の圧勝という選挙結果を踏まえ、与党として責任ある政策提案を求める野党の姿勢を明確に示したものと言えるでしょう。