2025-09-12 コメント投稿する ▼
国民民主・玉木雄一郎代表「候補者一本化でも自民党に勝てぬ」多党制時代の戦略転換を示唆
玉木氏は「二大政党的な政治制度の確立は極めて困難となり、日本は多党制の時代に入った」と述べ、立憲民主党や日本共産党との候補者一本化によって自民党に勝つ構図は崩れているとの認識を示した。 玉木氏の発言は、立憲民主党が次期衆院選に向けて野党間の協力を模索する動きが続く中で注目される。 立憲民主党は候補者調整を重視し、日本共産党は引き続き協力姿勢を示す一方、国民民主党は「是々非々」の立場を維持している。
国民民主・玉木代表「候補者一本化でも自民党に勝てぬ」
国民民主党の玉木雄一郎代表は12日夜、BSフジの番組に出演し、野党間の選挙協力について見解を示した。玉木氏は「二大政党的な政治制度の確立は極めて困難となり、日本は多党制の時代に入った」と述べ、立憲民主党や日本共産党との候補者一本化によって自民党に勝つ構図は崩れているとの認識を示した。
旧民主党系勢力を軸に野党が選挙区調整を行い、共産党も含めて一本化を図る「野党共闘」の枠組みは、過去の選挙で一定の成果を挙げたこともあった。しかし玉木氏は「前提条件が大きく変わった」と強調し、「候補者をまとめさえすれば勝てるという戦略は採らない」と言明した。
「候補者調整だけで政権交代できる時代ではない」
「共闘の形だけでは国民に支持されない」
「多党制を前提に新しい選択肢を示すべきだ」
「国民民主党が自らの政策を前に出す局面だ」
「自民党批判だけでは勝てないのが現実」
野党共闘の限界と多党制への移行
玉木氏の発言は、立憲民主党が次期衆院選に向けて野党間の協力を模索する動きが続く中で注目される。旧民主党系と共産党が共闘した2017年や2021年の総選挙では、一定の効果があった一方で、政策面の不一致や候補者調整の難しさから有権者の支持拡大には結びつかなかった。
玉木氏はこうした経緯を踏まえ、「共闘の形を整えることが目的化すれば、むしろ民意とずれる」とし、単なる「反自民」ではなく多様な政策選択肢を提示する必要があると訴えた。
選挙戦略の再構築を迫られる野党
野党側にとって、自民党(自由民主党)に対抗する勢力をどう構築するかは最大の課題である。だが、自民党が組織基盤を維持する一方で、野党は分裂と再編を繰り返し、国民に「政権交代の現実味」を示せない状態が続いている。
玉木氏の発言は、国民民主党として「無理な候補者一本化」よりも政策や理念を軸に存在感を高める方針を示したものであり、結果的に野党全体の共闘戦略に一石を投じることになる。
今後の展望と国民民主党の立ち位置
次期衆院選に向けて、各党は候補者擁立や協力のあり方を模索している。立憲民主党は候補者調整を重視し、日本共産党は引き続き協力姿勢を示す一方、国民民主党は「是々非々」の立場を維持している。
玉木氏の姿勢は、自民党に対抗するための単純な数合わせではなく、多党制の中で国民に信頼される政策を示すことこそが必要だという考え方を映し出している。自民党一強体制の中で、野党がいかに存在感を発揮できるかは、今後の選挙の構図を大きく左右する。