2025-07-03 コメント投稿する ▼
蓮舫氏「日本に暮らすすべての人のために」比例で再始動 政権批判と再起の覚悟を訴え
「蓮舫を使って」比例から再始動 演説に込めた思い
立憲民主党の蓮舫前参院議員が、7月3日、東京・池袋駅前で参院選に向けた街頭演説を行った。昨年の都知事選で小池百合子氏らに敗れた後、国政復帰を表明し、今回は東京選挙区ではなく比例代表での出馬を選んだ。
「これからは東京に住む人だけでなく、日本に暮らすすべての人のために、蓮舫を使っていただきたい」。そう力強く語った蓮舫氏は、平成16年の初当選以来4期にわたって東京選挙区で活動してきた。今回、全国に目を向ける立場として再起を図る形となる。
集まった聴衆は70~80人と、かつて“仕分けの女王”としてメディアを賑わせた全盛期に比べると控えめだったが、それでも演説のたびに「待っていたよ」「応援してるよ」と声が飛び、根強い支持をうかがわせた。
「渡り鳥でもいいよ、戻ってきてくれてありがとう」
「政権に切り込めるのはやっぱり蓮舫しかいない」
「ブレない発信力があるから信用してる」
「人数は少ないけど熱量は高かった」
「比例でもいい。国政で戦ってほしい」
石破政権に「本気度が見えない」 地震・補正予算に苦言
蓮舫氏は演説の中で、石破政権の災害対応にも疑問を呈した。鹿児島県十島村での震度6弱の地震に触れ、「自然災害が続く今、本当にいまの政権で大丈夫なのか」と懸念を示した。
さらに、令和6年度補正予算について、能登半島地震の復興費用を野党の提案で拡充させたと自負し、「野党にもできることがある。だからこそ、国会に戻る意味がある」と語った。国政に戻る決意の裏には、「与党でなくても政治を動かせる」という信念がある。
「選挙前だけばらまく政治はもう終わりに」
自民党が公約に掲げた「国民1人2万円の現金給付」についても、蓮舫氏は厳しく批判した。「還元する前に減税をして、日常の負担を減らすのが本来の政治」と語り、「選挙の前だけ、都合よくばらまく。このお家芸はもう終わりにすべきだ」と訴えた。
この主張は、消費税や社会保険料などで生活の重圧を感じる国民の不満に寄り添う内容であり、単なる反対ではなく、代替の政策姿勢を示そうとする姿勢がうかがえる。
「ばらまきより減税の方がよっぽど現実的」
「今さら2万円って、何に使えと?」
「“選挙前だけ優しい”政治はもう飽きた」
「ちゃんと政策で勝負してくれ」
「現場感覚ある野党議員の声は貴重」
“渡り鳥発言”のブレは…触れずも前へ
昨年の都知事選で落選した直後、蓮舫氏は「国政選挙は考えていない。戻ったら渡り鳥だ」と語っていた。しかし、今ではその発言に対して「渡り鳥になってもいい」と開き直っている。
今回の演説ではその経緯や心境の変化には触れなかったが、支持者の多くは「それでも必要な人」として受け入れている様子だった。むしろ、政権批判に躊躇しないそのスタンスや、国会での発信力に期待を寄せる声が根強く、比例代表への転戦を“仕切り直し”と見る人も少なくない。
言葉を武器に、再び国政の舞台へ
一度敗れた経験を経てなお、蓮舫氏はマイクを握った。国民の声を代弁する役割を「私を使ってください」と表現したその演説には、かつての鋭さと、人を動かす熱量が残っていた。
選挙区ではなく比例代表という形での再挑戦に、賛否はある。しかし、“批判する力”と“伝える言葉”を持つ政治家が必要とされている限り、蓮舫氏の存在が一定の意味を持ち続けることは間違いない。