2025-06-07 コメント投稿する ▼
蓮舫氏が国政復帰を宣言「もう一度戻らせて」参院選比例で再出馬へ
蓮舫氏が国政復帰を宣言 「もう一回戻らせて」自由が丘で熱弁
27日、東京・自由が丘駅前に立ったのは、かつての論客・蓮舫氏だった。昨年の東京都知事選では小池百合子都知事らに敗れ、政界引退を仄めかした彼女が、今度は参院選比例代表として立憲民主党からの出馬を正式に表明した。
「どうかこの場所に、もう一回戻らせてくれませんか」。街頭でマイクを握った蓮舫氏は、支持者や通行人を前に、かつての鋭さを抑えた柔らかい口調で呼びかけた。知事選後は「一旦ピリオド」と発言し、国政復帰の意志を否定していたが、「あの時は正直、答えを持っていなかった」と本音を明かした。
復帰のきっかけとなったのは、年明けの国会予算審議をめぐる対話だったという。演説後の記者団に対し、「何人かの方と会い、辻元清美さんに『戻ってきたら』と声をかけられた。その言葉がずっと残っていた」と、心境の変化を語った。
立憲民主党の狙いは“蓮舫ブランド”再活用
立憲民主党としても、蓮舫氏の再起用には明確な狙いがある。野田佳彦代表は同日開かれた記者会見で、「東京都議選では蓮舫さんが25カ所で応援に入り、党として5議席を増やす結果に貢献した。党勢拡大にこの力を使いたい」と語った。
実際、都知事選では3位に終わった蓮舫氏だが、そのとき得た票数は全国区でも十分に戦える土台と見る向きもある。野田代表は「負けたことを糧にして、“ニュー蓮舫”として立ち上がってほしい」とエールを送った。
蓮舫氏はこれまで、国会での追及姿勢や情報公開への強い姿勢で注目されてきた存在だ。一方で、強い語気や対立姿勢ばかりが目立ち、支持を分ける要因にもなっていた。今回の復帰にあたっては、柔軟さや包容力といった“新しい一面”の打ち出しが鍵になる。
党内の温度差も影を落とす
蓮舫氏の擁立は、党内全体で歓迎されたわけではない。特に参院側を中心に、「選挙ごとに立場を変える蓮舫氏に不信感がある」といった声も根強い。支援組織である連合にも波風が立った。
24日に行われた立憲民主党の常任幹事会では、最終的に擁立が正式決定されたものの、水面下では異論が続出したとされる。現職議員や他の候補者の地盤との調整も課題となりそうだ。
「都知事選で見限ったけど、復活してくるのがこの人らしい」
「今さら“戻らせてください”って、ちょっと都合がよすぎる気がする」
「知事選からここまで軌道修正したのは正直すごい」
「国政じゃなくて都政に本腰入れるべきだったと思う」
「それでも演説の上手さは健在。やっぱり見せ方が上手い」
“ニュー蓮舫”は本物か 問われる中身と覚悟
比例代表という舞台は、個人の人気や知名度がそのまま票に結びつく仕組みでもある。かつてのテレビキャスター時代から培った知名度と、“国会の論客”としての実績は、今でも一定の支持基盤を持っている。
しかし、今回の復帰には「変化」が求められる。もはや“蓮舫節”だけでは票が伸びない。むしろ、有権者が注視しているのは「この人が戻ってきて、何を変えるのか」「また対立を煽るだけなのではないか」という視線だ。
蓮舫氏自身も「一度身を引いて見えた景色がある」と語っており、政策的にもこれまでとは違った角度から訴える構えを見せている。今後の選挙戦では、従来の“攻め”だけでなく、国民に寄り添う“受け”の姿勢をどれだけ見せられるかが焦点となる。
風頼みではない、本当の支持を問う選挙に
今回の比例復帰は、蓮舫氏にとっても、立憲民主党にとっても試金石となる選挙だ。支持の浮沈が激しい現代政治において、一度失った信頼や地位をどう取り戻すのか。それには表面的な言葉やパフォーマンスではなく、実績と覚悟が問われる。
有権者は“変わった蓮舫”を見たいのか、それとも“変わらない蓮舫”を望んでいるのか。答えは7月の投票日に現れることになる。