2025-08-05 コメント投稿する ▼
立民・杉尾議員、参政党・神谷代表の初質問に「強い違和感」 報道姿勢にも苦言
立民・杉尾議員、参政党・神谷代表の初質問に「強い違和感」 メディア報道にも疑問
元TBSキャスターで立憲民主党の杉尾秀哉参院議員が5日、自身のSNSで参政党・神谷宗幣代表の初質問に対する違和感を表明した。神谷氏は7月の参院選で躍進した参政党の顔として、初めて予算委員会で石破茂首相に質問をぶつけたが、その内容やメディアの取り上げ方に杉尾氏は疑問を呈している。
杉尾氏「好意的な報じ方が不思議」
杉尾氏は投稿で、まず同僚の徳永エリ議員による赤沢経済再生担当相への質問を振り返った。徳永氏は、トランプ関税をめぐる日米の合意内容の齟齬や、赤沢氏の急な訪米理由を追及したが、赤沢氏は「楽観的な見通しを繰り返すばかりだった」と批判。そのうえで、
「それにしても参政党の神谷代表の質問には強い違和感」
「メディアの好意的な報じ方が不思議でならない」
と記し、神谷氏への評価に首を傾げた。
神谷氏、初質問でトランプ関税交渉を追及
神谷氏は同日の参院予算委員会で、米国のトランプ大統領との間で進む関税交渉について質問。アルゼンチンが共和党政権との近しい関係を背景に交渉を有利に進めているとし、日米交渉にも他国の戦略を参考にするべきだと主張した。さらに、
関税は貿易赤字解消だけでなく、どれだけ政策を足並みそろえてやってくれるかという『踏み絵』の側面がある
と指摘し、「交渉のヒントは他国の事例にある」と訴えた。
また、トランプ氏の理解を得られる「ポイント」をつかめば、
ある日突然、日本の関税がグッと下がることは十分ある
との見方を示した。
石破首相、神谷氏に反論
これに対し石破首相は、アルゼンチンの事例について「大統領がトランプ氏と親密であることは注目しているが、貿易構造や安全保障上の立場が日米とは異なる。同列に論じるべきではない」と反論。さらに「交渉に『ある日突然』はなく、必ず予兆がある」と述べ、神谷氏の楽観的な見立てを否定した。
ネット上の反応
このやり取りをめぐっては、ネット上でも賛否両論が飛び交っている。
「神谷さんの視点は面白いけど現実的かは疑問」
「石破首相の指摘のほうが実務的だと思う」
「杉尾議員がメディア報道に疑問を持つのもわかる」
「他国事例を参考にするのは当然だが、日本と同列に扱うのは乱暴」
「メディアが持ち上げすぎるのは確かに不自然」
政治的含意
今回の一件は、参政党という新興勢力の代表が予算委員会で注目を集めた一方、その評価や報じ方が野党内で波紋を広げた形だ。神谷氏の質問は外交・通商戦略の柔軟性を訴える一方で、現実的な交渉過程との乖離も指摘されている。杉尾氏の発言は、今後の参院での党間関係やメディアとの距離感にも影響を及ぼす可能性がある。