2025-08-02 コメント投稿する ▼
石原伸晃氏が自民党旧安倍派に痛烈批判「安倍総理への裏切りが党の大敗招いた」
石原伸晃氏が旧安倍派を名指し批判 「安倍総理に対する裏切り」
政界を引退した元自民党幹事長・石原伸晃氏が、参議院選挙の大敗と自民党内の混乱をめぐり、旧安倍派幹部に対して痛烈な批判を展開した。8月2日に放送された「サタデーLIVE ニュースジグザグ」に出演した石原氏は、「安倍総理に対する裏切り」という言葉を用い、自民党退潮の“戦犯”として旧安倍派幹部4人の動きを断罪した。
番組では、石破茂総理の進退をめぐって自民党内で高まる退陣論を特集。中でも、旧安倍派の幹部らが会談を重ね、世耕弘成衆院議員が「石破総理は交代すべきだと一致した」と語った動きが紹介された。
これに対して石原氏は、「石破さんがここまで政権の中枢に連綿として関与していたか?というと、実際はそうでもない。問題の中心は旧安倍派だった」と反論。「政治資金規正法違反の疑いで批判を浴びたのは安倍派。そして、その派閥を安倍総理自身が『こりゃダメだ』と一時離れ、戻ってきて『やめろ』と説いた。にもかかわらず、幹部4人はその場では従いながら、安倍総理の死後に元のやり方に戻した」と経緯を詳しく語った。
「今回の大敗を招いたのはあの4人」石原氏が重ねて指摘
石原氏はさらに、「彼ら4人こそが、今回の参院選の大敗という事態を招いた根本原因をつくった人たちだ」と明言。「『安倍総理が浮かばれない』という思いが強い。彼は一貫して不正に厳しい姿勢を貫いていた。それを支えるどころか、死後にその意志を踏みにじるような真似をしたのは、まさに裏切りだ」と断じた。
旧安倍派はこれまで、長年にわたって自民党の中枢で大きな影響力を持ってきた。その一部幹部が、安倍晋三元総理の生前の意志に反する動きを見せているとの指摘は、自民党内部でもくすぶり続けていた問題だ。今回、石原氏という大物がそれを公然と口にしたことで、波紋が広がっている。
石破政権退陣論の裏にある「責任転嫁」
石原氏が問題視したのは、石破政権の退陣を求める旧安倍派の姿勢そのものだ。「石破さんを辞めさせればすべてがうまくいく、というのはあまりにも短絡的だ。むしろ、自分たちが党の信頼を失墜させた責任について真摯に反省すべきだ」と述べた。
これまで石原氏は安倍元総理と深い親交があり、政権時代にも連携して党運営にあたってきた人物。その石原氏が「安倍総理が浮かばれない」とまで言う背景には、党の一部が権力の温存に固執するあまり、政治倫理をないがしろにしているという危機感がにじむ。
今の自民党は、「安倍後」の方向性を見失っているとの指摘もある中で、石破首相の指導力不足だけを責め立てる構図は、むしろ国民の信頼をさらに遠ざける可能性もある。
自民党内に広がる不信感と、有権者の厳しい視線
旧安倍派の幹部による一連の動きに対して、ネット上では石原氏に共感する声も多く上がっている。
「裏で好き放題やってた人が、石破さんを責めるとか何様だよ」
「選挙大敗の責任は明らかに旧安倍派だと思う。石原さんの指摘は正論」
「安倍さんの意志を継ぐって言ってる人ほど、全然言行一致してない」
「清和会の腐敗を見て見ぬふりしてきた人たちが偉そうにしてるのが腹立つ」
「石原伸晃、嫌いだったけど今回はよく言ったと思う」
今回の参院選では、自民党が複数の選挙区で議席を失い、支持率も急落。国民の不信感は根深い。とりわけ政治資金問題に端を発する不祥事の数々が「自民党は変わらない」という印象を決定づけてしまった感がある。
石原氏の発言は、党内の「なあなあ」な空気にメスを入れるものであり、自民党が再生を目指す上で無視できない内部からの警鐘でもある。