2025-09-28 コメント投稿する ▼
石原伸晃「政界にもある」 小泉進次郎陣営のステマ問題に波紋
28日放送の情報番組に出演した石原伸晃=元国土交通大臣・元自民党幹事長は、司会者から「やらせコメントは政界あるあるか」と問われ、「あるんだと思うし、組織だってやっている政党もある」と語り、実態として存在することを認めた。 問題は「やっているかどうか」ではなく、国民の信頼を裏切る行為そのものが民主主義を侵食する点にある。
石原伸晃氏が語った「ステマ問題」と政界の実態
自民党総裁選に向け、小泉進次郎=現農林水産大臣の陣営で浮上した「ステマ問題」が波紋を広げている。25日発売の週刊誌報道をきっかけに、組織的にSNS上のコメント例を準備して支持を装ったのではないかと疑念が生じた。
28日放送の情報番組に出演した石原伸晃=元国土交通大臣・元自民党幹事長は、司会者から「やらせコメントは政界あるあるか」と問われ、「あるんだと思うし、組織だってやっている政党もある」と語り、実態として存在することを認めた。さらに「党に対する影響は大きい」と述べ、問題の深刻さを強調した。
「総裁まちがいなし」「泥臭い仕事もこなして一皮むけた」
「ビジネスエセ保守に負けるな」
「やらせコメントは匿名性を逆手に取ったものだ」
「組織的にやっている政党も実際にある」
「党への影響は大きいと思う」
小泉進次郎農相の謝罪
小泉氏は26日の閣議後会見で報道内容を認め、「参考例の中に一部行き過ぎた表現があった。私自身は知らなかったこととはいえ、総裁選がかかわることで申し訳なく思う」と謝罪した。一方で「再発防止を徹底し、引き続き緊張感を持って総裁選に臨む」と述べ、出馬への姿勢は変えなかった。
謝罪は一応の幕引きとなったが、支持者の声を装ったやり方が国民にどう映るかは重大である。政治家本人が直接関与していなくとも、陣営の姿勢が問われることに変わりはない。
政界に広がる「ステマ文化」の危うさ
石原氏は、SNSが登場して以降の政治環境の変化に触れた。匿名性が高い空間では、真実とやらせが混在し、一般有権者には見極めが難しい。そうした中で「やらせコメント」を組織的に作成すれば、政治的信頼を大きく損なう。
問題は「やっているかどうか」ではなく、国民の信頼を裏切る行為そのものが民主主義を侵食する点にある。例文の内容も「気が利いていない」と石原氏が酷評したことは、組織的操作が稚拙であると同時に、発想そのものが旧態依然だという批判を込めている。
問われる自民党の責任と総裁選の行方
今回の件で明らかになったのは、総裁選をめぐる情報戦が従来の派閥論理だけでなく、SNSを駆使した「世論工作」へと広がっている現実だ。石原氏は「党にとって影響は大きい」と指摘したが、その影響は候補者個人にとどまらない。党全体の信頼失墜へつながる危険がある。
総裁選は首相を決める最終段階であり、その過程にやらせ的要素が入れば「国民を欺く行為」となる。政治資金や企業・団体献金と並んで、透明性を確保する仕組みが求められる。ステルスマーケティングの規制は広告業界では進んでいるが、政界においても同様の透明性を求める声が高まるのは必至だ。