2025-08-29 コメント投稿する ▼
石原伸晃氏「怖かった」野中幹事長を回顧 石破政権揺らす総裁選前倒し論
石原伸晃氏、若手時代の「恐怖」幹事長を回顧
国交相や自民党幹事長を歴任した元衆院議員の石原伸晃氏が、29日放送のBS日テレ「深層NEWS」に出演し、自身の若手時代に「怖かった」自民党幹事長の名前を明かした。石原氏は、2000年に森喜朗内閣が退陣要求を受けた際、若手議員で結成した「自民党の明日を創る会」で行動した経験を振り返り、当時幹事長を務めた故・野中広務氏について「森山さんよりもっと怖い」と語った。
石原氏は「野中さんは剛腕でにらみが利き、私たち若手が要請書を持って行くとビクビクしていた」と述懐。当時の緊張感を率直に語りつつ、「国会議員は自分の意思を通さなければならない」と政治家としての覚悟を強調した。
「石原さんの回顧はリアルで迫力がある」
「野中幹事長の存在感はやはり特別だった」
「今の議員にこの胆力があるかは疑問」
「怖い相手でも筋を通すべきだという姿勢は評価できる」
「今の自民党は“空気”に流されすぎている」
SNSでは、石原氏の回顧談が「自民党内の空気感を象徴している」として注目を集めた。
石破政権下の総裁選前倒し論
石原氏の発言が紹介された番組では、石破茂首相の続投に対する党内の不満も取り上げられた。参院選大敗を受け、自民党総裁選を前倒しするべきとの声が強まっている。
総裁選管理委員会は27日の会合で、所属国会議員に署名・押印を求める「記名方式」で前倒し支持を確認する方針を決定。本人が党本部に持参する形式とし、事実上「石破おろし」の議員を公にする形となった。石原氏はこれに対し「政治家は代議士であり、自分の責任でどう思うかを示すべき」と主張しつつも、「裏切り者というレッテルを貼られる空気はある」と指摘した。
小林鷹之氏との対比
番組では、昨年の総裁選に出馬した小林鷹之元経済安全保障相(通称「コバホーク」)も出演。小林氏は「政治家である以上、記名は当然だ」とした上で、「本来は党内で把握すればよい話で、外に公表する必要はなかったのでは」と述べた。また、石破首相が自発的に辞任を表明するべきだとし、もし辞任しなければ「署名する」と明言した。
「空気に流される議員は辞めろ」
石原氏は「万が一、石破や森山(裕幹事長)が残ったら公認されないんじゃないかとビクビクするやつは、議員を辞めたらいい」とも発言。空気に迎合して判断を避ける議員への痛烈な批判を展開した。
かつて自民党の若手として「恐怖の幹事長」に直面しながらも声を上げた経験を持つ石原氏は、現在の議員たちに対して「自分の意思で動け」と迫った形だ。
石原伸晃氏が語る“恐怖の幹事長”と、今の自民党に必要な胆力
石原伸晃氏の発言は、過去の体験談にとどまらず、現在の自民党内の意思決定のあり方をも映し出している。強力な幹事長の下で恐怖を覚えつつも行動した若手時代の記憶は、「空気に流される議員像」と対照的だ。石破政権下で揺れる自民党にとって、胆力ある議員の存在が問われている。