2025-10-26 コメント: 2件 ▼
村井嘉浩宮城県知事が舌を出す "ノーサイド"直後の煽り仕草、参政党への本音を露呈
村井氏は「非常に苦しかった」とコメントしていました。 特にSNS上では、村井氏の政策をめぐる根拠のない投稿や誹謗中傷が拡散されていたのです。 しかし、選挙期間中は「選挙のために撤回した」「売国政策だ」といった不正確な言説がSNS上で拡散され、村井氏への誹謗中傷も飛び交いました。
"舐めた"仕草に波紋 当選証書受領後の一幕
2025年10月26日に投開票された宮城県知事選で、現職の村井嘉浩氏(65)が6選を果たしました。29日、県庁で選管委員会から当選証書を受け取った村井氏ですが、その直後に取った行動がSNSで物議を醸しています。当選差は約1万6千票という極めて接戦だったなか、支援勢力に向けてニヤリと笑みを浮かべながら舌を突き出したのです。
村井氏は選挙翌日の深夜、仙台市青葉区の事務所で「今まで経験したことがない選挙だった。非常に苦しかった」とコメントしていました。今回の知事選は、過去最多に並ぶ5人の立候補者による混戦だったほか、参政党が事実上支援する自民党元参院議員・和田政宗氏(51)との激しい対立構図が特徴でした。仙台市では和田氏が約3万6千票も上回るなど、大票田を失ったことで、村井氏が「苦しかった」という実感を持つのは自然なことと言えます。
村井氏を支援したのは自民党、公明党、日本維新の会であり、選挙戦終盤には高市早苗首相(64)からも応援ビデオメッセージが送られました。一方、和田氏は参政党との政策覚書により、同党から事実上の支援を受けました。
参政党との"因縁"が尾を引く
当選確実となった村井氏は、自身の支持者に対して「子育てが非常に大変だという声が、和田さんの支持で集まったと思う」と、和田氏が掲げた積極的な子育て政策を評価するコメントを述べました。その上で、和田氏の支援で街頭に立った参政党・神谷宗幣代表(48)について、こう語ったのです。
「神谷さんも一生懸命応援されました。選挙が終わったら、ノーサイド。関係ありません」
この発言の直後、村井氏は事務所にいる支持者たちに向けてニヤリと笑みを浮かべ、舌を突き出してみせたのです。この仕草に、事務所内からは爆笑が起こったとのことですが、SNS上ではこの様子に対して厳しい指摘が相次ぎました。
「参政党神谷代表について言った後にペロッと舌を出して、周りから笑いが起こった。自民党員だけどこれはいただけません」
「舌出し会見は舐めてるよ。さすがに宮城県知事としての誇りある行動ではない」
「神谷さんと参政党の話をした後に舌を出す。これが知事のやることか」
「村井知事は信用できない。あの舌ペロは参政党を馬鹿にしていると思います」
「余裕ぶるのはいいが、知事としての品位が問われる」
背景にある長期政権への批判と政策争点
村井氏が2005年から知事を務めて20年あまり。今回の知事選で直面したのは、長期政権への"ワンマン""傲慢"という批判だけではありませんでした。特にSNS上では、村井氏の政策をめぐる根拠のない投稿や誹謗中傷が拡散されていたのです。
その一つが、土葬墓地をめぐる問題です。村井氏は2024年10月、外国人労働者(特にイスラム教徒)の受け入れを名目に、土葬が可能な墓地の整備を検討すると表明しました。宗教上の理由で火葬できないイスラム教徒向けの施設整備は、人手不足を補う外国人人材の確保戦略と結びついていました。しかし、選挙期間中は「選挙のために撤回した」「売国政策だ」といった不正確な言説がSNS上で拡散され、村井氏への誹謗中傷も飛び交いました。
村井氏は2025年9月、市町村長に確認したところ受け入れ困難という答えばかりだったとして、土葬墓地の検討を白紙撤回することを表明しています。にもかかわらず、その後も「選挙のために方針転換した」という根拠のない投稿が引き続き拡散されていました。
参政党・神谷代表との"因縁"の経緯
村井氏と神谷氏の対立は、知事選直前の7月から公然化していました。神谷代表は仙台市内での街頭演説で、宮城県の水道事業について「なぜ外資に売るのか」「外資に民営化した」といった趣旨の発言を展開しました。これに対し、村井氏は「事実と異なる」として強く反発。官民連携方式であり、所有権・責任は県が保有すること、料金改定は県議会の議決が必要であること、運営会社の最大株主は日本企業であることなどを指摘して、神谷氏の発言は誤情報だと主張しました。
神谷代表は謝罪を拒否し、「外資系企業が実質的に意思決定を担っている」と反論。この応酬が、選挙期間を通じて選挙戦の一大争点になっていたのです。こうした背景があるなか、当選後に村井氏が「ノーサイド」と語りながら舌を出した仕草は、神谷氏への挑発的なメッセージと受け取られても不思議ではありません。
知事選の世代別支持構図
仙台放送の出口調査によると、今回の知事選では10~40代の若い世代で和田氏が最も支持を集め、無党派層の投票先は村井氏37%に対して和田氏41%でした。大票田である仙台市での劣勢は、村井氏の組織票頼みが浮き彫りになったことを意味しています。そうした厳しい現実を知った上でのニヤリとした舌ペロという仕草は、一部の支持者への「ガス抜き」的な行動だった可能性も考えられます。
知事選を振り返る課題
村井氏自身も当選確定直後、「かなりワンマンだとか傲慢だと言われたので、謙虚にいきたいと思う」「丁寧に県民に寄り添う形で皆さんに耳を傾ける県政をやりたい」とコメントしていました。にもかかわらず、わずか数時間後の当選証書受領時に、支援者の前で挑発的とも取れる仕草を見せたことは、言葉と行動の矛盾を露呈させるものとなってしまいました。
今後4年間の任期中、村井氏がどのような県政運営を行うかが問われることになります。次の選挙まで関係を持たないという「ノーサイド宣言」の直後の一幕が、今後の県政に与える影響については、時間が経つことで判断できるようになるでしょう。