2026-03-11 コメント投稿する ▼
佐藤正久氏警告、ホルムズ海峡タンカー全て守るのは困難でガソリン価格急騰必至
ホルムズ海峡の事実上の封鎖により、ガソリン価格の急騰が避けられない状況となっています。2026年3月10日放送の関西テレビ「旬感LIVE とれたてっ!」に出演した佐藤正久前参議院議員は、「すべてを守るのは困難」としてガソリン価格の値上げは必至だと警告しました。日本が輸入する原油の8割がホルムズ海峡を経由しており、完全封鎖が1年続けば1リットル328円まで跳ね上がる試算も出ています。
ホルムズ海峡は幅33キロでも守りにくい
自衛官として中東への派遣経験があり、外務副大臣、防衛政務官などを歴任してきた佐藤正久前参議院議員は、トランプ大統領がアメリカ軍の艦艇を配置したとしても、ホルムズ海峡のタンカーをすべて守るのは困難だと指摘しました。
佐藤氏は「ホルムズ海峡には私もオマーン海軍の船で行ったことありますけども、幅は約33キロ、東京駅から横浜駅ぐらいでの距離があり結構広いんですよ」と説明しました。しかし「その中で、タンカーが通れるのはわずか6キロなので、非常に守りにくいという特性があります」と述べました。
さらに「しかもタンカーは、300メートルを超えるものが何百隻と通る。それを駆逐艦のような、百数十メートルのもので守ろうと思ってもなかなか難しい」と続けました。
特に問題となるのがイラン側の攻撃手段です。佐藤氏は「特に海の暴走族と言われるような、爆弾を積んだ小型ボートやドローンが群れで攻撃してくれば、小回りのきかない駆逐艦では無理。口で言うのは簡単ですけども実態は難しい」と強調しました。
ガソリン328円、最悪のシナリオ
野村総合研究所エコノミストの木内登英氏の試算によると、原油輸送の支障が長期化した場合は、レギュラーガソリンが1リットル204円になります。さらにホルムズ海峡が完全封鎖された最悪の場合は328円まで跳ね上がるということです。
現在のガソリン価格は1リットル155円から157円程度で推移していますが、204円になれば約50円の値上げ、328円なら約170円の値上げとなり、家計への打撃は計り知れません。
ニッセイ基礎研究所の試算でも、ドバイ原油が110ドルまで上昇した場合、ガソリン価格は1リットル204円前後まで急上昇する計算になるとしています。暫定税率を廃止した効果が打ち消され、現在の史上最高値を大きく更新することになります。
「もうガソリン入れるのも怖い」
「車使わないと生活できないのに」
「中東情勢が落ち着くまで不安」
「物流コストも上がるから全部値上がりする」
「備蓄があっても価格は上がるんだな」
我々の財布とホルムズ海峡は繋がっている
佐藤氏は「備蓄はただの緊急避難措置なので、大事なのは物流の流れを止めないこと。早く終わらなければ、どこかから持ってこないといけない。そうなると調達競争が始まる」と指摘しました。
そのうえで「我々の財布とホルムズ海峡は繋がっています。封鎖されれば、ガソリンの価格も上がる。当然、卵や牛乳の値段も上がりますから、そういう状況において我々は安定化を図るのは政治の出番が非常に大きい」と述べました。
輸送費や生産コストの増加により、ガソリンだけでなくあらゆる物価が上昇する可能性があります。日本は原油輸入の約94パーセントを中東に依存しており、ホルムズ海峡の封鎖は国民生活全体に深刻な影響を及ぼします。
日本には民間運営の基地も合わせると254日分の石油備蓄がありますが、関係者によると、政府は石油備蓄基地に放出準備を指示したということです。しかし備蓄はあくまで緊急避難措置であり、根本的な解決にはなりません。
電気ガス料金も2割上昇の見込み
原油価格の高騰は、ガソリンだけでなく電気ガス料金にも波及します。日本の場合、LNG液化天然ガスの輸入価格が原油価格に連動することが多く、原油の高騰がガスや電気料金にも影響を及ぼします。
木内登英氏は「電気、ガスは3、4カ月くらい後に2割くらい上がる。そこから、プラスティックやビニールなど石油を使ったものの価格に波及。トラックで運ぶものの値段も上がって、日用品や食料品は数か月から半年先には上昇します」と解説しました。
高市早苗総理は3月9日の衆議院予算委員会で「ガソリン軽油そして電気料金ガス料金なども含めて、これからの見通し、政府として即座に打つべき対策について、先週の前半から検討に入っている」と説明しました。そして「遅すぎることなく対策を打たせていただく」と強調しています。
しかし検討ばかりで具体的な対策が示されない状況が続いており、国民の不安は高まっています。
トランプ中間選挙への影響も
佐藤氏は、原油高騰の状況が2026年11月に実施されるアメリカ中間選挙にも影響を及ぼしかねないと指摘しました。
「車社会のアメリカにとって、ガソリン価格が上がるのは、中間選挙に大打撃になります。トランプ大統領の一番の関心事項は中間選挙、仮に下院の方で負ければ3度目の弾劾。トランプ大統領にとっては、自分が偉大な大統領だと言ってるのに、3回も弾劾されたら恥ですから、何としても中間選挙に勝ちたい」と述べました。
「イランはそれを知っていて、石油を武器化している。長期戦じゃないと中間選挙まで影響が出ません」と分析しました。
こうした背景から、トランプ大統領は原油価格の高騰を防ぐために、3月9日に「軍事作戦を近いうちに終結する」と発言したのではないかと佐藤氏は指摘しました。しかし3月2日の会見でトランプ大統領は「4から5週間と予測していたが、それよりはるかに長期」と述べており、事態の長期化が懸念されています。
アメリカとイスラエルによる2026年2月28日のイラン攻撃以降、ハメネイ師の次男モジタバ師が後継者として選出されたことで、これまでと体制が変わらないという見方が強まり、長期化泥沼化のおそれが高まっています。
イランが石油を武器化し、中間選挙までの長期戦を狙っているとすれば、ガソリン価格の高騰は避けられません。日本の国民生活への影響は深刻で、政府の迅速な対応が求められています。