2025-03-01 コメント投稿する ▼
石川県、関係人口登録システムを来年度構築 国の「ふるさと住民登録制度」先駆け
■関係人口とは
関係人口とは、観光で訪れる「交流人口」と、移住者らの「定住人口」の間に位置する層を指す。具体的には、転勤で地域に住んだことがある人や、都会へ移り住んだ出身者、ふるさと納税を通じて関係を深める人々などが含まれる。
■石川県の取り組み
石川県では、昨年の能登半島地震や能登地方の豪雨を契機に、災害ボランティアや復旧工事の事業者、学生らが継続的に訪れている。また、東京などで働く能登出身者のグループも存在し、県はこれらの人々に登録を呼びかけ、情報発信などに活用する方針だ。
■背景と今後の展望
この登録システムの構築は、能登半島地震からの復興計画を議論する有識者委員が昨年5月に提案した「石川県特定居住者等登録制度」が起源となっている。県は6月に関係人口の創出・拡大を復興計画の最重点課題とし、10月には二地域居住推進アドバイザーを委嘱して検討を進めてきた。一方、同じ委員は11月に政府の地方創生有識者会議の委員となり、国レベルでの「ふるさと住民登録制度」を提案。石破茂首相は今年1月の施政方針演説で、その有効性を検討し、結論を得ていくと表明している。
■県の見解
県地域振興課は、「県の登録システムは、国が検討している制度とは異なるが、国の動きも注視していく」とコメントしている。
- 石川県、来年度中に「関係人口登録システム」を構築予定。
- 予算案に2,000万円を計上し、システム稼働を目指す。
- 「関係人口」は、交流人口と定住人口の中間的存在。
- 能登半島地震や豪雨を契機に、継続的な支援者との関係強化を図る。
- 県の取り組みは、国の「ふるさと住民登録制度」検討に先駆ける。
- 県は、国の動向を注視しつつ、独自のシステム構築を進める。