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奈良県で21年ぶり給水制限 大滝ダム貯水率5.2%・山下真知事が節水呼びかけ
2026年3月31日午後1時、奈良県広域水道企業団は県内の26市町村と奈良・葛城両市を対象に「減圧給水」による7パーセントの給水制限を開始しました。県内での給水制限実施は2005年夏以来、約21年ぶりとなります。長期にわたる記録的な少雨によりダムの貯水率が著しく低下し、県は住民に対してあらためて節水を呼びかけています。
約21年ぶりの給水制限 主要ダムの貯水率が過去最低水準に
今回の給水制限は、吉野川(紀の川)水系のダムが軒並み深刻な渇水状態に陥ったことが直接の引き金です。主要水源である大滝ダム(川上村)は2026年2月時点で貯水率が2013年の完成以来最低の7.6パーセントまで低下しています。2026年3月25日午前9時時点でも5.2パーセントにとどまり、大迫ダム(川上村)は21.5パーセント、津風呂ダム(吉野町)は49.7パーセントと、いずれも厳しい状況が続いています。例年の3月の過去5年平均が約60パーセントと比べると、異常な低水準と言えます。
この深刻な渇水を受け、国土交通省や奈良・和歌山両県、利水機関などで構成する「紀の川渇水連絡会」は2026年3月25日の会合で、奈良県域の取水制限を従来の10パーセントから15パーセントに引き上げることを申し合わせました。企業団はこれを受けて同日の対策本部会議で給水制限の実施を正式決定しています。
山下真知事氏は「給水制限による影響は県民の水の使い方によって変わる。一人一人が水の使用量を減らすことにより、水が出にくくなる地域への影響を抑えることができる」と述べ、一層の節水への協力を求めました。
給水制限の対象と仕組み 吉野・下市の両町は除外
今回の対象は、企業団を構成する26市町村のうち、水の需要が比較的少ない吉野町と下市町を除く24市町村です。加えて、企業団に加盟していない奈良市と葛城市への給水分についても、割り当ての7パーセントがカットされます。企業団の給水人口は約88万人にのぼります。
減圧給水とは、水道管に送る水の圧力を意図的に下げることで、給水量を減らす手法です。断水とは異なり、水が完全に出なくなるわけではありません。水道管内のさびなどが水に混ざって出ることがあるため、企業団は「使用前に水の色を確認し、濁りが見られた場合は飲用や洗濯には使用しないよう」注意を呼びかけています。透明になれば飲用しても問題はないとしています。
病院など要配慮者施設での非常事態に備え、企業団は給水車を待機させるとともに、公式サイトなどを通じて最新情報を発信しています。
「21年ぶりって聞いて驚いた。今年の少雨がそれだけ異常だってこと、もっと早く知りたかった」
「水が濁ったら飲むなと言われても、代わりになるものを備えてなかった。今さら慌てて買いに行ってる」
「節水って言われても何をどうすれば7パーセント減らせるのか、もっと具体的な案内がほしい」
「高台に住んでいるから水圧が下がると直撃する。高台住民への個別の対応をもっと考えてほしい」
「ダムが空っぽに近いなんて信じられない。梅雨まで続くなら、毎日の生活が本当にしんどくなる」
「梅雨まで制限継続」の見通し 過去の渇水では住民協力で乗り切った実績も
企業団は今後の見通しについて「梅雨期にかかるまでは少なくとも給水制限を継続する」としています。4月以降は農繁期に入るため水利用の調整が必要になり、室生ダムなどの他の水源の貯水量低下も想定されることから、場合によっては制限が強化される可能性も否定できません。
奈良県内で過去に給水制限が行われたのは2000年・2001年・2002年・2005年で、いずれも10パーセント程度の給水制限でしたが、特に2000年の渇水時は、住民の節水への協力によって生活への大きな影響が出なかったと記録されています。今回の7パーセント制限はこれらと同程度の水準とされており、住民一人一人の行動が事態の深刻化を防ぐ鍵を握っています。
節水の具体的な取り組みを 企業団と県が呼びかけ
企業団と各自治体は、トイレの大小レバーの使い分け、食器のためすすぎ、シャワーの短時間使用、洗車の頻度削減といった日常の工夫を求めています。事業所に対しては、業務に必要な水の使用は続けつつ、オフィスなど事業活動外での使用については積極的な節水への協力を求めています。
今回の渇水は、昨年秋から続く記録的な少雨が主な原因です。気候変動による降水量の偏りは今後も各地で起こりえる問題です。企業団や奈良県は最新情報を随時発信しており、住民には引き続き状況の確認と節水への協力が求められています。
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まとめ
- 2026年3月31日午後1時から奈良県広域水道企業団が7パーセントの給水制限(減圧給水)を開始
- 県内での給水制限は2005年夏以来、約21年ぶり
- 対象は26市町村のうち24市町村+奈良市・葛城市、給水人口は約88万人
- 吉野町・下市町は水需要が少ないため対象外(自主節水継続)
- 主要水源の大滝ダム(川上村)の貯水率は2026年3月25日時点で5.2パーセント(例年3月の平均約60パーセント)
- 「紀の川渇水連絡会」が取水制限を10パーセントから15パーセントに強化したことが引き金
- 水が濁った場合は飲用・洗濯に使用不可。透明になれば飲用可
- 病院など要配慮者施設向けに給水車を待機
- 少なくとも梅雨入りまで給水制限が継続する見通し