2025-09-09 コメント投稿する ▼
春日大社で重要文化財に落書き 奈良県警が捜査「恩爱永远」文字も確認
9日午前11時ごろ、奈良市の世界遺産・春日大社の境内で、国の重要文化財に指定されている柱に青色の落書きが見つかった。 さらに本殿北東側の別の柱にも落書きがあり、こちらには「恩爱永远」と記された中国語のような文字が2行にわたり確認された。
春日大社境内の柱に落書き、奈良県警が捜査
9日午前11時ごろ、奈良市の世界遺産・春日大社の境内で、国の重要文化財に指定されている柱に青色の落書きが見つかった。奈良署によると、落書きは本殿東回廊の柱に縦28センチ、横7センチの範囲で確認され、漢字とみられる青色の文字が約10文字書かれていたという。
さらに本殿北東側の別の柱にも落書きがあり、こちらには「恩爱永远」と記された中国語のような文字が2行にわたり確認された。ただし、この柱は重要文化財には指定されていない。奈良県警は文化財保護法違反などの疑いで捜査を進めている。
「世界遺産を傷つける行為は断じて許されない」
「観光客が多いだけに監視体制を強化すべきだ」
「中国語の落書きという点で国際問題に発展しないか心配」
「文化財への落書きは修復に莫大なコストがかかる」
「犯人を必ず特定し厳罰に処してほしい」
世界遺産・春日大社と文化財保護
春日大社は768年に創建されたと伝えられ、朱塗りの社殿群が特徴的な古社である。1998年には「古都奈良の文化財」としてユネスコ世界遺産に登録された。今回の被害が確認された東回廊は、建築美の象徴とされる部分であり、国の重要文化財として厳重に保護されてきた。
文化財への落書きは過去にも全国で発生しており、そのたびに修復や保存のための専門的対応が必要となる。塗料の成分によっては完全な修復が困難な場合もあり、文化的価値を損なう深刻な問題となる。
文化財への落書き被害の深刻さ
文化庁の報告によると、ここ数年、国内外の観光客による文化財への不適切な落書きや接触が増加傾向にある。特に訪日観光客が急増する中で、文化財の管理体制が追いついていない現状が浮き彫りになっている。
今回「恩爱永远」と記された中国語の落書きが確認されたことから、奈良県警は外国人観光客による犯行の可能性も含め捜査しているが、現段階では国籍を断定できる状況にはない。
文化財保護と観光の両立が課題
観光振興と文化財保護の両立は、奈良のみならず全国の観光地が抱える課題である。世界遺産を訪れる観光客は地域経済にとって重要な存在である一方、文化財保護の徹底がなければ取り返しのつかない損害が生じる。
今回の落書き事件は、監視カメラや巡回体制の強化、さらには来訪者への啓発活動を進める必要性を改めて突きつけた。犯人の特定と処罰はもちろん、再発防止策の徹底が急務である。