2025-08-01 コメント投稿する ▼
立民・野田佳彦氏が小沢一郎氏に反論 内閣不信任案「今は総括優先、勝つ準備が先」
野田佳彦氏が不信任案提出に慎重姿勢 小沢一郎氏の「全滅」発言に異論「勝つ準備が先」
野田氏「総括なき解散は無責任」不信任案提出に慎重な構え
立憲民主党の野田佳彦代表は8月1日の記者会見で、石破茂首相に対する内閣不信任決議案の提出について、臨時国会中の提出に慎重な姿勢を示した。
野田氏は「石破政権に対してノーという意思表示が参院選の民意だった」としつつも、「今は選挙の総括を行っている最中だ。途中で放り投げて不信任案を出すのがいいのか」と発言。感情的な対決姿勢ではなく、冷静な状況分析と戦略的判断が必要だと強調した。
この発言は、党内の小沢一郎衆院議員が「当然提出すべき」と主張したことへの事実上の反論でもある。小沢氏は7月31日の会見で「黙って見過ごすことは信任と同じことだ。国民に対して筋道が通らない」と述べていた。
小沢氏「立民は全滅しかねない」発言に野田氏が応酬
小沢氏はまた、次期衆院選を見据えて「国民民主党や参政党が全選挙区に候補者を立てれば、立民は全滅しかねない」と警鐘を鳴らしていた。
これに対し野田氏は、「小沢先生に反論するつもりはないが、『今選挙やったら全滅する』と言って、不信任ということで選挙に突入するのか」と疑問を呈し、「きっちり総括をして、戦って勝つ準備をすることを急がなければならない」と強調した。
党勢の立て直しが急務であることを認めたうえで、性急な政局よりも「勝てる布陣と戦略」が不可欠であるとの認識を示した。
「感情的に不信任出しても勝てないって話、すごく冷静で正しいと思う」
「小沢さん、いつも正論っぽいけど結果がついてきた試しがない」
「立民が全滅とか言う前に、まずは有権者の信頼回復からだろう」
「野田さん、民主党時代の失敗から学んだのか?今回は妙に慎重だね」
「国民民主と参政党の方が動き早い。立民が遅れるのも分かる気がする」
SNS上では、野田氏の慎重な姿勢に理解を示す声と、小沢氏のような「突き上げ」に対する疲労感が広がっている。有権者の多くは「誰が怒っているか」よりも「何を実現するのか」を冷静に見ている。
“ノーありき”より“勝ちに行く準備” 野党の課題は一枚岩の戦略
今回の不信任案をめぐる一連の動きは、立憲民主党の“内向き”な姿勢と、野党間での足並みの乱れを浮き彫りにしている。石破政権への不満は野党間で共有されているものの、現時点で解散総選挙に持ち込むには、明確な対抗軸や共通政策、選挙協力体制などが整っていない。
野田氏は「対決姿勢は秋でもいい」と述べたが、秋の臨時国会までに選挙準備を整えられるかは不透明だ。国民民主党や参政党が全選挙区擁立を進める中、立民の対応が後手に回れば、「第二党」としての存在感すら失いかねない。
「不信任案提出」自体は、野党としての基本的な権能だが、それを“感情の発露”として使うのか、“戦略の一手”として使うのかは大きな違いだ。小沢氏の発言に煽られて選挙戦に突入すれば、かえって与党に有利な地合いを生むリスクもある。
有権者が求めているのは政局ではなく「生活の手応え」
岸田前政権から続く経済低迷、物価高、増税圧力、インボイス制度といった課題に対して、立憲民主党がどのような対案を持っているのか。それが今、有権者に届いていないのが現実だ。
小沢氏のような“攻めの政治”も必要だが、それは「勝てる体制」と「政策の中身」があってこそ意味を持つ。野田氏の言う「勝つ準備をすること」は、その基本に立ち返る姿勢とも言える。
目の前の政局よりも、国民の生活に寄り添った政策と覚悟ある人材の擁立。その地に足のついた再構築こそが、今の野党に求められている。