2025-07-22 コメント投稿する ▼
立憲・野田代表が連合と政策協議 ガソリン減税や野党連携に意欲
野田代表、参院選を総括し「次の戦いへ」連合に決意伝える
立憲民主党の野田佳彦代表は22日、東京都千代田区の連合本部を訪れ、芳野友子会長と会談した。先の参議院選挙の結果報告とともに、今後の政策連携や野党間の協力体制について意見交換が行われた。
会談後、野田代表は記者団に対し「次の戦いに備えて党の体制を構築していく。本格的に議論が始まる臨時国会までに、野党の連携をより深めていきたいという趣旨のお話をした」と述べ、野党勢力の再編強化に強い意欲を示した。
選挙で明暗が分かれた立憲民主党と国民民主党。特に、連合が推した「組織内候補」を巡っては、国民民主は全員当選を果たしたのに対し、立憲では1人が落選する結果となった。立憲にとっては、組織票への依存体質を見直すと同時に、次の国政選挙への備えが急務となっている。
「臨時国会までに連携強化を」野田代表の危機感
野田代表が強調したのは、「野党連携の再構築」だ。岸田政権から石破政権へとバトンが渡った今も、政府与党に対する批判だけでは有権者の心をつかめないことが明らかになりつつある。
そうした中、野田氏は臨時国会を契機に野党間の連携を「より深めていく」方針を打ち出し、政策提案型の姿勢を志向している。会談では、特にガソリン税の暫定税率廃止といった生活直結の課題に焦点が当てられた。
「ガソリン高騰が続いている。ここで減税の旗を振れない野党に未来はない」
「野田さんの落ち着いた語りは信頼感がある」
「政権批判だけでなく、政策で勝負してほしい」
「ガソリン税減税、ぜひ野田代表の手でやり遂げてほしい」
「選挙の結果は厳しかったが、野田さんには期待している」
といった市民の声がネット上でも見られ、野田代表に対する期待感は依然として根強い。
玉木代表と足並みそろえるも政策手法に違い
同日、国民民主党の玉木雄一郎代表も連合を訪問。比例代表での立憲超えという結果を受け、「予算を伴う法案を出せるようになった。手取りを増やす法案を積極的に出していく」と発言。ガソリン減税などを通じて家計支援を進める意向を示した。
両党ともに物価高騰や実質賃金の目減りへの対応を急務と認識している点では一致しているが、その手法には差がある。国民民主は「減税重視」、立憲民主は「給付と財源確保のバランス」を意識しており、ガソリン税廃止にしても財政論との整合性をどうとるかが今後の焦点となる。
野田代表にとっては、経済通の元首相としての経験を生かし、こうした政策論争に説得力をもって臨むことが求められる。
連合との関係再構築なるか 立憲の正念場
今回の会談で野田代表は、芳野会長と今後の連携強化についても確認。連合との関係は立憲の屋台骨であり、選挙結果を受けた信頼回復の試みでもあった。
ただし、連合側にも変化が出ている。国民民主への支持が一部で強まっているのは事実であり、立憲が「組織頼み」から脱却し、有権者に響く政策を打ち出せるかどうかが問われている。
野田氏が今後どこまで踏み込んだ政策転換を打ち出せるか。物価高、エネルギー問題、防衛費といった論点で、現実的な代案を示せるかが、立憲民主党の命運を左右する。