2025-06-11 コメント: 2件 ▼
野田代表「ガソリン税廃止法案は衆院可決も」与党に“踏み絵”迫る構え 党首討論ナイターにも意欲
野田代表、ガソリン税廃止法案に自信 石破政権に“踏み絵”迫る構え ナイター党首討論にも意欲
立憲民主党の野田佳彦代表は6月11日、FNNの単独インタビューに応じ、物価高騰への対抗策として打ち出した「ガソリン税暫定税率廃止法案」の今後の展望や、同日夜に予定されている石破茂首相との党首討論への意気込みを語った。維新・国民民主などを含めた「7党派による法案提出」で、与党に対し強く“踏み絵”を迫る構えを明確にした。
7党派共同提出へ 与党に圧力かける戦略
物価高の象徴ともいえるガソリン価格の高止まりが続く中、野田代表は「ガソリン税の暫定税率を廃止する法案を7党派で提出することになった」と明言。与党との対決姿勢を強める構えだ。
とくに注目すべきは、「衆院では通る可能性もある。自民党・公明党が踏み絵を迫られる状況になる」と語った点。維新や国民民主といった非与党勢力の協力が広がりつつある今、与党内でも物価対策の遅れへの不満がくすぶっており、法案審議入りによって与党側にも立場を問う展開が予想される。
野田氏はさらに「我々の法案を自公も飲めばいい。消費税減税の議論と合わせて国民生活を守るために本気で対応すべき」と強調した。
党首討論「初ナイター」 6%超の視聴率期待
同日午後6時から行われる石破首相との党首討論にも、野田代表は意気込みを見せた。今回が初の「ナイター討論」であることに触れ、「これまで2回の党首討論は、視力検査みたいな数字(低視聴率)だった。今回は6%台を目指したい」と冗談を交えながらも、国民的関心の高まりを呼びかけた。
討論では、最大の争点として「物価高対策」が取り上げられる見通し。野田氏は「お茶の間や居酒屋で話題になるのは物価。そこを軸にしっかりと論戦を展開したい」と述べ、ガソリン税や消費税を含む生活直結の政策で存在感を発揮する狙いだ。
不信任決議案は「ニュートラル」 G7後に判断も
一方、石破内閣に対する不信任決議案の提出について、野田氏は「今はニュートラル」と語り、明確な方針は示さなかったものの、「適時、適切に、総合的に判断する」と含みを持たせた。
さらに、仮に提出に踏み切る場合には「事前に他の野党と相談するのは礼儀。共同提出を呼びかける」と述べ、共闘の姿勢を明確にした。また、15日からのG7サミット(カナダ開催)後、石破首相の外交成果などを踏まえて最終判断を行う可能性を示唆した。
政権交代への地ならし進める立憲民主
野田代表は、現在の石破政権に対し「生活者目線の政策がない」と批判を強めており、今回のガソリン税法案や党首討論を通じて、「野党は批判だけでなく具体策を持っている」という姿勢を前面に出す狙いがある。
物価高、実質賃金の低迷、ガソリン高騰といった国民生活の圧迫が続くなかで、「誰が生活を守れるのか」が選挙の最大争点となるのは確実だ。野田氏の発言からは、法案提出と党首討論を起点に、政権交代への布石を一歩ずつ進めようとする意図がにじむ。