2025-04-28 コメント投稿する ▼
大型連休明け、野田佳彦氏は内閣不信任案を提出するか?石破内閣と国会の緊張高まる
大型連休明け、国会の焦点は内閣不信任案
大型連休明けの国会で最大の注目となるのは、立憲民主党の野田佳彦代表が石破茂内閣に対して内閣不信任案を提出するかどうかだ。これまで不信任案は野党による恒例行事と見なされていたが、現在は与党勢力が衆院で過半数を維持していないため、可決される可能性が現実味を帯びている。可決となれば、石破首相の退陣や衆議院の解散・総選挙に直結しかねない重大局面だ。しかし、野田氏は「政治空白のリスク」を理由に慎重姿勢を崩していない。
野田氏の苦悩 不信任案提出に慎重姿勢
野田氏は4月27日のフジテレビ番組で、「不信任案の構えはあるが、出すべきか慎重に検討する」と語った。特に政府提出が遅れている年金制度改革法案に言及し、5月中旬までに提出されなければ「政権担当能力の欠如を示す」と批判した。一方で、アメリカのトランプ政権による関税強化を背景に「国際情勢が緊迫する中、政治空白を生み出すべきではない」とも述べ、逡巡する姿勢を見せた。
野田氏が慎重になる背景には、内閣支持率の低迷を利用して夏の参院選を有利に戦いたい思惑がある。今の石破内閣のまま選挙に臨んだ方が、立民にとって有利との見立てだ。しかし、仮に石破首相が衆院解散に打って出れば、先の選挙で積み増した立民の議席が減少するリスクもある。野田氏の「出すべきか、出さざるべきか」という迷いは、まさに政局そのものだ。
国民民主党が野田氏を挑発「出せば考える」
一方、国民民主党は野田氏に対して圧力を強めている。玉木雄一郎代表は4月21日の講演で「トリガーを持っているのは野田氏だ」と明言。さらに榛葉賀津也幹事長も4月25日の会見で、「本気で政権交代を目指すなら、不信任案を出さない理由はない」と煽った。「出せば賛否を考える」としながらも、野田氏の優柔不断を突き、立憲民主党の覚悟を試している。
国民民主党にとっても、野田氏が不信任案を提出すれば、自党の存在感を高める絶好の機会となる。支持率上昇中の国民民主党は、積極姿勢を見せることで、参院選に向けて攻勢をかける狙いだ。
不信任案提出に踏み切れなければ野田氏の求心力低下も
野田氏は首相在任中、消費税率10%引き上げを推進した経歴を持つ一方で、現在は参院選向けに「消費税減税」を掲げるなど、発言の一貫性に疑問符がつきつつある。もし内閣不信任案の提出に踏み切れなかった場合、政権交代を掲げる立憲民主党への本気度にも疑念が生じ、野田氏自身の求心力低下は避けられない。
今後の国会日程と野田氏の判断は、石破内閣の命運を左右するだけでなく、夏の参院選、そして日本政治全体に波紋を広げることになるだろう。
- 大型連休明け、立憲民主党・野田氏が内閣不信任案提出を決断するかが最大の焦点。
- 与党過半数割れで可決の可能性が現実味、政局流動化も。
- 野田氏は「政治空白」懸念し慎重姿勢。
- 国民民主党は「出せば考える」と挑発、野田氏の決断迫る。
- 不信任案提出できなければ、立民・野田氏への信頼失墜リスクも。