2025-04-14 コメント投稿する ▼
「消費税減税」で立憲に激震 枝野氏が“ポピュリズム”批判 野田代表は板挟み
野田代表、消費税問題で明確な立場示さず
野田佳彦代表は4月14日、消費税を巡る党内議論について、「活発な議論があって然るべきだ。その上で、結論を出して決まったならば、皆さんに従っていただく政治文化を作っていきたい」と述べた。野田氏は、民主党政権時代に自民、公明両党と税と社会保障の一体改革で合意し、現在の消費税率10%への道筋をつけた経緯がある。財政規律派として知られるが、今回は明確な立場を示していない。
枝野元代表、減税派を厳しく批判
党創設者である枝野幸男元代表は4月12日、さいたま市内での講演で、減税派の動きを「参院選目当て」と批判し、「減税ポピュリズムに走りたいなら、別の党をつくるべきだ」と述べた。枝野氏は、2021年の衆院選で「減税」を掲げて戦ったが、議席を減らし、代表を辞任した経緯がある。その経験から、減税政策には慎重な姿勢を示している。
減税派、党内で勢力拡大
一方、減税派は党内で勢力を拡大している。4月11日の党会合では、消費税率引き下げを求める声が相次いだ。減税派のリーダーである江田憲司元代表代行は、食料品の消費税率を時限的に0%にすべきだと主張している。江田氏は、末松義規元復興副大臣が会長を務めるグループと連携しており、勉強会には約70人が参加している。
党内の亀裂、過去の分裂を想起
立憲民主党の前身である民主党は、消費税を巡る議論で分裂し、政権を失った過去がある。今回の対立は、その時の「亡霊」を想起させる。党内では、減税派に離党を求める発言も出ており、対立は深刻化している。
党内の対立が続けば、参院選への影響は避けられない。野田代表は、党内の意見をまとめることが求められている。減税派の勢いが増す中で、財政規律派との調整が課題となる。党の結束を維持しつつ、有権者に訴える経済政策を打ち出すことができるかが、今後の焦点となる。