2025-10-09 コメント投稿する ▼
山本一太知事、「したたかなタカに」高市早苗総裁へ異例のエール 安倍晋三元首相を重ねる
群馬県の山本一太知事は9日の定例記者会見で、自民党初の女性総裁に選出された高市早苗氏について、「安倍晋三元首相のようにハトも演じられる、したたかなタカになってほしい」と語り、強い期待を示しました。 山本知事は、高市氏が自民党総裁選で圧倒的な党員票を獲得したことに注目しました。
山本一太知事、「したたかなタカに」高市総裁へ異例のエール 安倍元首相を重ねる
群馬県の山本一太知事は9日の定例記者会見で、自民党初の女性総裁に選出された高市早苗氏について、「安倍晋三元首相のようにハトも演じられる、したたかなタカになってほしい」と語り、強い期待を示しました。自身は総裁選で小泉進次郎農林水産相を支持していましたが、結果として誕生した新総裁への全面的な協力姿勢を明確にしました。
「高市さんは、タカ派の信念とハト派の包容力を併せ持つ政治家になれる」
「安倍晋三元首相のように、国際感覚と胆力を備えたリーダーになってほしい」
「4割を超える党員票は、待望論の現れだ」
「いくら強力なキングメーカーが動いても、民意がなければこの結果にはならなかった」
「日本を立て直すという情熱を、働き方の誤解にせず理解してほしい」
高市総裁誕生、「待望論」が支えた党員票
山本知事は、高市氏が自民党総裁選で圧倒的な党員票を獲得したことに注目しました。「4割を超す党員票を獲得したことが勝因だ」と述べ、党員レベルでの高市氏への期待感が勝敗を左右したとの見方を示しました。党内で「麻生太郎副総裁の影響が強かった」との分析が出ていることに対しても、「キングメーカーの影響力だけで勝てる選挙ではない」と反論し、高市氏自身の求心力を強調しました。
党員の間では、「経済政策や安全保障に一貫性がある」「発信力が強くリーダーシップが明確」といった評価が広がり、女性初の自民党総裁誕生が保守層だけでなく無党派層にも一定の支持を集めたとされています。
「ハトも演じられるタカ」——安倍政治の継承を期待
山本知事は会見で、安倍晋三元首相の政治姿勢を引き合いに出し、「ときにはハト派の声にも耳を傾け、広くウイングを広げることが重要だ」と述べました。その上で、「安倍元首相のように、リアリズムに徹しながら信念を貫ける『したたかなタカ』になってほしい」と期待を寄せました。
これは、高市氏が外交・防衛政策でタカ派的立場を取りながらも、党内融和や現実主義的調整を求める姿勢を評価したものとみられます。自民党内には依然として保守・リベラル両派の温度差がありますが、山本知事の発言は、分断を避けて党内の求心力を保つリーダー像を描いた発言と受け止められています。
「ライフワークバランスを捨てる」発言への理解
高市氏が総裁選後に語った「ライフワークバランスを捨てる」という発言について、一部では働き方改革への逆行と批判する声もありました。これに対して山本知事は、「日本を立て直すという熱い思いを述べただけで、『休まず働け』という意味ではない」と理解を示しました。政治家としての使命感の表れであり、批判よりも真意を汲むべきだと強調しました。
山本知事はまた、「高市総裁が国政の中心でリーダーシップを発揮することで、地方にも希望が広がる」と語り、女性宰相誕生による象徴的効果にも触れました。
期待と現実のはざまで——「したたかさ」への試練
高市政権が本格始動する中で、山本知事の発言は「期待」と「警鐘」の両面を持つものといえます。安倍元首相が国内外で示した現実主義的なバランス感覚を「演じる力」と評し、それを高市氏に重ねた発言は、支持の裏にある現実的な助言でもあります。
自民党内では、外交・防衛政策でのタカ派姿勢と、経済政策での減税・生活重視のバランスをどう取るかが焦点になります。高市氏がハト派の声にも耳を傾け、実行力あるリーダーとして成長できるかが、今後の政権運営を左右するでしょう。