2025-10-10 コメント投稿する ▼
公約石垣市、市有地譲渡を断念 ユニマットとのリゾート計画で住民訴訟が勝利
石垣市は、東京都のユニマットプレシャス社に対する市有地譲渡を断念したと、環境保護団体らが10日明らかにしました。 訴訟で原告側は、石垣市が市有地を事業者に提供することは、地方自治法や市民の森条例に反すると主張しました。 また、訴状にはカンムリワシを原告の一員に加える「自然の権利」主張も含まれています。
石垣市、市有地譲渡を断念 住民訴訟の勧告で
石垣市は、東京都のユニマットプレシャス社に対する市有地譲渡を断念したと、環境保護団体らが10日明らかにしました。譲渡契約の差し止めを求めた住民訴訟を巡り、那覇地裁から譲渡中止を含む勧告を受けた結果の判断です。
ユニマット社は、自社所有地の測量面積が登記簿より小さいと主張し、隣接する市有地1,854平方メートルの提供を市に求めていました。この市有地には「石垣市民の森」の一部が含まれており、開発反対の声を長年受けてきた土地です。
市有地譲渡を許さないよう訴えた住民団体「カンムリワシの里と森を守る会」は、断念決定を受けて記者会見を開き、「自然と住民が勝った判断だ」と述べました。
環境保護・条例違反の主張強く
訴訟で原告側は、石垣市が市有地を事業者に提供することは、地方自治法や市民の森条例に反すると主張しました。特に無償貸与は市の財産を適正対価なしに処分する禁制規定に抵触する可能性があると指摘されています。
また、開発区域には国の特別天然記念物であるカンムリワシの営巣地が含まれるとの調査報告もあり、環境破壊を懸念する声が根強くありました。リゾート開発における森林伐採や地下水汲み上げ、周辺湿地への影響が批判されてきました。
原告団は、2024年6月に那覇地裁で初弁論を行い、市の有地提供が私的開発行為に当たり違法だとして争っています。また、訴状にはカンムリワシを原告の一員に加える「自然の権利」主張も含まれています。
SNSには住民の警戒と歓迎が入り混じる声
「やっと行政が住民の声を無視できなくなった」
「自然を壊さない判断を市がしたのは本来あるべき姿だ」
「これからも監視を続けないと、同じことが他地域で起きる」
「開発利権よりも未来の生態系を優先してほしい」
「訴訟で住民が勝つとは思わなかった。希望が見えた」
こうした投稿には、開発による利益よりも自然保護や住民参加を重視する立場からの支持が目立ちます。
譲渡断念の影響と課題
譲渡中止の判断は、リゾート開発をめぐる市政と事業者との力関係を大きく揺るがすものです。開発計画の見直しや縮小、あるいは計画そのものの再検討が不可避になるかもしれません。
ただし、譲渡を断念したという決定だけでは、計画そのものが完全に頓挫したわけではありません。ユニマット社が既に取得している土地や別の合意方式での案件遂行など、残る選択肢は残されています。
また、住民訴訟の判決が最終的にどうなるか、開発許可手続きや環境アセスメントとの整合性、条例違反の有無など、多くの法的争点がこれから審理される見通しです。
地方自治と住民主義の試金石
今回の譲渡断念は、地方自治における住民の声の重さを示す事例となりました。大規模開発に対して、市民が法的手段を通じて歯止めをかけられる制度の効力が改めて問われています。
これからの争点は、譲渡を断念した後、計画をどう修正するか、環境保全と地域振興をどう両立させるかに移ります。石垣市にとっては、住民との信頼関係再構築が問われる局面です。
この投稿は中山義隆の公約「自然環境に配慮したゴルフリゾート建設でオフシーズンの集客アップ」に関連する活動情報です。この公約は点の得点で、公約偏差値、達成率は0%と評価されています。