2025-10-20 コメント投稿する ▼
和田政宗氏が宮城県知事選出馬表明出産育児完全無償化と減税で村井県政に挑戦
和田政宗参議院議員が宮城県知事選出馬表明 出産育児完全無償化と減税を公約に元NHKアナウンサーで前参議院議員の和田政宗氏が、2025年10月26日投開票の宮城県知事選挙に無所属で出馬することを表明しました。 出産育児費用の完全無償化や個人県民税の減税など、思い切った少子化対策を柱に据え、20年続く村井県政からの転換を訴えています。
東日本大震災が政治家を志すきっかけ
和田氏は1974年生まれの50歳で、東京都小金井市出身です。慶應義塾大学法学部を卒業後、1997年にNHKへアナウンサーとして入局しました。座右の銘は伊達政宗五常訓で、名前の政宗も伊達政宗に由来しています。
2013年3月にNHKを退職し、同年7月の参議院選挙で宮城選挙区からみんなの党公認で初当選しました。2017年に自民党へ入党し、2019年の参議院選挙では比例代表で再選を果たしましたが、2025年7月の参議院選挙では64665票を獲得したものの得票数22位で落選しました。
和田氏が政治家を志したきっかけは東日本大震災です。NHKアナウンサー時代に仙台放送局への赴任を希望し続け、ようやく実現した矢先に震災に遭遇しました。和田氏は震災からの真の復興とは震災以前の状況を上回る発展を実現することだと位置づけ、宮城を世界一の地域にしていきたいと語ります。
「村井県政20年、そろそろ変わってほしいよね」
「出産育児が無償化されるなら、宮城に引っ越してもいいかも」
「減税って本当にできるの、でも期待したい気持ちはある」
「参政党と組んでるって聞いたけど、どんな政策なんだろう」
「航空機産業で宮城が世界一って、夢があっていいじゃない」
全国初の出産育児完全無償化を公約
和田氏が掲げる最大の目玉政策は、出産育児費用の完全無償化です。宮城県の合計特殊出生率は2024年に1.00となり、東京都の0.96に次いで全国ワースト2位を記録しました。6年連続で過去最低を更新する深刻な少子化に直面しています。
和田氏は高校卒業まで出産育児にお金がかからない全国初の取り組みを実現すると宣言しました。具体的には私立高校を含む授業料の完全無償化、給食費の無償化、産後ケア費や不妊治療費の無償化などを盛り込んでいます。さらに出産支援金として県独自に30万円を上乗せ支給する方針です。
和田氏は宮城県の東京への人口流出が全国ナンバーワンである現状を問題視し、若者が定着する政策が必要だと強調します。子育て世帯への支援は県民全体の利益につながるとの考えから、思い切った施策に踏み切る姿勢を示しています。
増税から減税への転換を主張
和田氏は村井県政の20年間で4つの増税が行われたと批判し、増税から減税への転換を訴えています。個人県民税を一律5パーセント減税するとともに、子育て世帯については1人の子どもを育てる世帯は50パーセント減税、2人の世帯は75パーセント減税、3人以上の世帯は100パーセント減税する方針を打ち出しました。
みやぎ環境税についても年間1200円を個人から徴収している現状を問題視し、廃止して減税すると表明しています。物価高騰でコロナ禍を乗り切った県民が苦しんでいる中、増税を続けることは県民を苦しめる行為だと批判しました。
これらの施策に必要な財源は約300億円で、一般会計予算1兆円の3パーセントに相当します。和田氏は様々な事業の見直しによって財源は捻出できると主張し、県民会館建設費が当初予算250億円から資材高騰で500億円を超えた例を挙げて、財源確保の可能性を示しました。
水道再公営化と土葬墓地計画の取りやめ
和田氏は村井県政が進めた水道事業の民営化を再公営化すると公約しました。民営化後も水道料金は依然として全国3位と高止まりしており、民間受託企業は年間6億6000万円の利益を上げているものの、その利益は株主に還元され県民には還元されていないと指摘します。
和田氏は命をつなぐ水は公営でやるのが大原則だと強調し、フランスのパリや欧州各都市で140以上の自治体が再公営化した先例を挙げて、宮城県でも再公営化すべきだと訴えました。
村井知事が一度は撤回した土葬墓地計画についても、完全取りやめを求めています。和田氏は土葬墓地は移民を前提とした政策だと位置づけ、外国人労働力の活用と土葬墓地は基本的に異なる問題だと説明しました。外国人労働力は日本で稼いでスキルを身につけて母国に帰る制度であるのに対し、土葬墓地は移住定住移民を前提としており、県民の意見がまとまっていない中で進めるべきではないとの立場です。
参政党と政策覚書を締結
和田氏は2025年9月19日に参政党と政策覚書を締結しました。参政党は当初独自候補の擁立を検討していましたが、和田氏との討論会でほとんど政策に相違点がなかったため、候補者擁立を見送り和田氏を支援することを決定しました。
覚書には水道民営化の再公営化、土葬墓地の完全取りやめ、メガソーラーの規制などが盛り込まれています。参政党宮城県副代表のローレンス綾子氏が選対副本部長に就任し、選対本部長には和田氏の妻が就いています。和田氏は新しい選挙のスタイルとして、女性がトップを務める選挙体制を構築したと説明しました。
航空機産業で宮城を世界一に
和田氏は10年から30年先を見据えた将来像として、日本一稼げる県を掲げています。国会議員時代に航空機産業戦略を手がけた経験を活かし、政府が決定した国産ジェット旅客機の開発・量産を宮城に誘致する構想です。
航空機は1機につき部品300万個を使用し、1機あたり200億円の産業規模があります。100機つくれば2兆円の産業が宮城県で生まれる計算になり、県内の中小企業も技術があれば参入できると説明しました。
和田氏は400年前の慶長大津波後に伊達政宗公が太平洋貿易で仙台藩を世界一の地域にしようとした歴史に言及し、震災でお亡くなりになった方々に震災以前よりも良くなった状況を見ていただくことが真の復興だと語りました。宮城が世界一の地域になることで、あの震災で大変だった地域が今世界一になっているんだと世界の人に思ってもらえると強調しています。