2025-12-09 コメント投稿する ▼
日本政府がEU「賠償ローン」参加拒否か 4兆円ロシア資産活用でウクライナ支援に影響
欧州委員会が12月3日に発表したこの計画は、凍結されたロシア資産を原資に900億ユーロ(約16兆3000億円)を拠出し、ウクライナに無利子で融資する案です。 日本は約300億ドル(約4兆6000億円)相当の凍結ロシア資産を保管しているとされています。
日本政府がEU「賠償ローン」計画参加を拒否 ロシア凍結資産活用のウクライナ支援に冷や水
2025年12月8日にオンライン形式で開催された先進7カ国(G7)財務相会合で、日本政府が欧州連合(EU)によるロシア凍結資産を活用したウクライナ支援策への参加要請を拒否したことが明らかになりました。米政治サイトのポリティコが報じたこの決定により、EUが18日からの首脳会議で決議を目指していた巨額融資計画に大きな影響が生じています。
ただし、日本の財務省はこの報道を全面的に否定しており、三村淳財務官が9日夜、記者団に対して「(片山さつき財務相は)このような発言を一切していない」と述べ、ポリティコ側に記事を撤回するよう求める意向を示しました。
EUが提案する「賠償ローン」の仕組み
EUが計画している支援策は「賠償ローン」と呼ばれる前例のない仕組みです。欧州委員会が12月3日に発表したこの計画は、凍結されたロシア資産を原資に900億ユーロ(約16兆3000億円)を拠出し、ウクライナに無利子で融資する案です。この融資額は、ウクライナが今後2年間で必要になる資金の3分の2にあたると試算されています。
融資はロシアが戦後に負う戦争賠償を前倒して使うという立て付けのため、ウクライナに返済義務は生じません。一見、凍結資産を直接提供しているのと変わらないが、資産の没収は国際法違反にあたる可能性があるため、あくまでも融資の体裁をとる苦肉の策ともいえます。
「ロシアの資産を勝手に使うなんて、国際法に反するんじゃないの」
「戦争中だから何をしてもいいって話じゃないでしょ」
「日本は慎重な立場を取るのは当然かも」
「でもウクライナの人たちは今すぐ支援が必要なのも事実」
「法的な問題をクリアにしてからじゃないとリスクが高すぎる」
日本の保管するロシア資産と法的懸念
日本は約300億ドル(約4兆6000億円)相当の凍結ロシア資産を保管しているとされています。西側諸国が凍結したロシア中央銀行の資産は3000億ドル(43兆2000億円)規模であり、日本が保管する額は相当な規模となっています。
この「賠償ローン」計画では、資産元本に踏み込む前例のない措置となるため、凍結中のロシア資産の大部分を管理する国際証券決済機関ユーロクリアが所在するベルギーが、訴訟リスクを理由に最後まで折れず合意には至らなかった経緯があります。
G7では、イギリスがEUの支援策に同調する意向を示している一方、G7財務相会合の声明では、ロシアの凍結資産は「各国の法的枠組み」に沿って扱うと明記されており、法的な慎重さが求められています。
国際的な影響と今後の展望
EUは12月の次回会合で再度検討するとされており、日本の参加拒否(とされる報道)は今後の議論に大きな影響を与える可能性があります。英首相官邸によると、ロンドンでの8日の協議でウクライナのゼレンスキー大統領と英独仏首脳は、凍結ロシア資産を活用し、ウクライナ復興のための900億ユーロの融資を保証する枠組みについて「前向きな進展」を見せたとされています。
一方で、米国も日本のように、凍結されたロシアの資産の収用のためのEUスキームに参加することを拒否したとの報道もあり、G7内での足並みの乱れが表面化しています。
この問題は、国際法の解釈と戦争時における経済制裁の在り方について、各国の立場の違いを浮き彫りにしています。日本政府の否定にもかかわらず、今後の国際的な議論の行方が注目されています。