2025-12-02 コメント投稿する ▼
2兆9千億円法人減税の企業名非公表に批判、トヨタ880億円減税疑惑で透明性論議
2023年度の法人税減税額は約2兆8990億円に上るものの、恩恵を受ける企業名が公表されておらず、「隠れ補助金」として政策効果の検証が困難な状況が続いています。 財務省は毎年度、租税特別措置により法人税が減税された法人数、規模や業種別の内訳、高額ランキングなどを取りまとめて公表しています。 政策効果を個別に検証することもできない」と批判しています。
巨額減税の実態が見えない闇
片山さつき財務相は会合後の記者会見で「国民と市場の信認を得る上で欠かせない大きな要素だ」と強調し、年内にも国民からの意見公募を開始することを明らかにしました。2026年度予算案や税制改正に見直しの成果を反映させ、2027年度予算編成では本格的に取り入れる見込みです。
財務省は毎年度、租税特別措置により法人税が減税された法人数、規模や業種別の内訳、高額ランキングなどを取りまとめて公表しています。2023年度は約148万法人が78項目で約241万件の適用を受けました。
しかし、減税を受けた企業名は法人コードでしか公表されておらず、どの企業がどのくらい減税されたかは不明です。担当者によると「税額や減税額から企業の経営戦略などが類推でき、競争上の不利益が起こり得る」などの理由があるとしています。
研究開発税制でトヨタが最大受益か
法人税の租税特別措置では、研究開発費の一部を法人税から差し引く「研究開発税制」が全体の3分の1を占めています。投資額などに応じて減税規模は1~14%と大きくなり、大企業に恩恵が偏る傾向があります。
西日本新聞が税理士で元静岡大学教授の湖東京至氏と協力し、有価証券報告書などの公開情報から分析したところ、減税額が約880億円で1位の企業「HJ19360」はトヨタ自動車の可能性が高いことがわかりました。
湖東氏によると、税の専門家でも膨大な企業から他の上位9社を割り出す作業は困難だといいます。湖東氏は「実質的な補助金で税負担を免れている大企業を、守秘義務のベールで隠すのはおかしい。政策効果を個別に検証することもできない」と批判しています。
「企業名を隠すのは不透明すぎる」
「税金の恩恵を受けているなら公表すべき」
「これじゃ政策効果がわからない」
「大企業優遇の隠れ補助金だ」
「トヨタだけで880億円の減税は異常」
トヨタは「回答できない」と沈黙
この分析結果について、トヨタ広報部は「個別の税額は回答できない」と話しています。その上で、自動運転など未来のモビリティ社会に向けた研究開発の重要性が高まっており、「政府には、税制措置を含め、日本の発展に貢献すべく挑戦を続ける企業を力強く後押しする制度の整備をお願いしたい」と述べています。
総務省は毎年度、租税特別措置の政策評価を点検しています。2025年11月25日に公表した報告書では、40項目のうち27項目で過去の効果の分析や説明が「されていない」「根拠が不足」「十分ではない」などと指摘されました。
透明性向上への課題山積
片山氏は「企業に競争上の不利益が及びかねないという課題を上回るほどの公益上の必要性があるかどうか、ずっと慎重に検討してきている」と述べ、企業名公表に慎重な姿勢を示しています。
しかし、租税特別措置は実質的に国による企業への補助金と同じ効果を持ちながら、一般的な補助金のような透明性が確保されていません。政策効果の検証や国民への説明責任を果たすためには、より踏み込んだ情報公開が必要との声が高まっています。
高市早苗首相が掲げる「責任ある積極財政」の実現に向けて、租税特別措置の透明性向上と効果検証の強化が急務となっています。国民の税負担公平性を確保し、真に効果的な政策を推進するため、企業名公表を含む抜本的な制度見直しが求められています。