2025-11-27 コメント投稿する ▼
片山財務大臣が金密輸に史上初の没収制度導入、「深刻かつ切迫した事態」3年連続急増で組織犯罪の資金源懸念
金の密輸が深刻な社会問題として浮上する中、片山さつき財務大臣が画期的な対策を発表した。2025年11月27日、全国の税関トップを集めた臨時会議で、不正薬物以外では初となる金の没収制度の導入を表明。金価格の高騰と組織的犯罪の関与が疑われる事態に、政府は「深刻かつ切迫した状況」として抜本的な制度改革に踏み切る。
史上初の金没収制度を導入へ
片山財務大臣は税関の根幹を揺るがしかねない重大な問題だとして、全国の税関のトップを集めた臨時の会議で取締りを強化するよう指示しましたという緊急事態を受けて、従来にない厳格な措置が決定されました。
「現行法制下で初めて、(金の)無許可輸入に対する税関長の通告処分として、"金の没収"を導入いたします」と片山大臣が明言したことで、これまで罰金を支払えば返還されていた金が完全に没収される道が開かれました。不正薬物以外で、税関で没収の対象となるのは初めてですという歴史的な転換点となります。
この背景には、処分件数は前年度比91%増の300件、脱税額は約7億円と79%増だったという急増する密輸の実態があります。特に金地金(きんじがね)の密輸を巡る事件が全体の6割を占め、脱税額では9割を占めるという深刻な状況が明らかになっています。
「密輸がバレても罰金払えば金は返してもらえるからリスクが少ない」
「消費税10%分がまるまる儲けになる甘い商売だった」
「組織的な犯行が増えて手口も巧妙化している」
「犯罪組織の資金源になっているのは明らか」
「もっと厳しい処罰が必要だった」
3年連続急増の深刻な実態
金の密輸問題は近年深刻化の一途を辿っています。2024年1月から6月までの上半期に全国の税関が摘発た金地金の密輸は、件数が前年同期比81%増の228件、押収量は同8.1倍の937キログラムと大幅に増加したという数字が物語っているように、状況は悪化の一途です。
密輸の仕組みは巧妙です。海外で1億円分の金を購入し、日本で売却すると、消費税10%分を加えた1億1,000万円の手取りとなり、約10%分の利ざやが生まれるという構造的な問題があります。金を隠匿して日本国内に持ち込むことによって内国消費税の納税を回避し、その金を国内において消費税込みの価格で金買取事業者に売却することで、消費税額相当分を利益として獲得することを目的として行われていますという実態が明らかになっています。
手口も年々巧妙化しており、シンガポールから航空貨物として金地金約15キログラムを密輸し、消費税等約1,470万円を不正に免れようとした事件や、台湾から国内線の航空機に搭乗し、金地金約6キログラムを機内座席下に隠匿して持ち込もうとし、消費税等約530万円を不正に免れようとしたケースが報告されています。
組織犯罪の資金源となる危険性
片山大臣は特に組織的な犯罪への懸念を強調しています。「組織的な密輸のスキームが用いられ、利益が犯罪組織の資金源になっている可能性も否定できず、深刻かつ切迫した事態だ」と強調することで、単なる脱税を超えた社会的脅威として位置づけました。
これまでの処罰体系では抑止効果が不十分だったことも問題視されています。従来は海外で密輸が発見されると対象物はすべて押収されますが、日本では一定の罰金を支払えば所有権を取り戻せますという状況で、リスクと利益のバランスが密輸を助長していました。
罰金基準も時価相当に大幅引き上げ
没収制度の導入と併せて、罰金についても大幅に引き上げ、基準となる金額を時価相当に見直すということですという包括的な制度改革も実施されます。
これまでの金密輸対策は段階的に強化されてきました。平成26年4月に消費税率が8%へと引き上げられると、金密輸は急増し、平成29年には1,347件、押収量にして約6.3トンもの金密輸の摘発がありましたという状況を受けて、政府は「ストップ金密輸」緊急対策を実施してきましたが、根本的な解決には至っていませんでした。
今回の措置について、金融界では「ついに本格的な対策に乗り出した」との評価が聞かれる一方で、「実効性の確保が重要」との指摘もあります。特に国際的な連携や、買取業者への規制強化など、総合的なアプローチが求められています。
金の没収制度導入は、日本の税関行政における歴史的な転換点となります。これまで「やり得」とされてきた金密輸に対して、ついに決定的な抑止策が講じられることになり、今後の密輸動向に大きな変化をもたらすことが期待されています。