2025-11-12 コメント投稿する ▼
片山さつき財務大臣が走行距離課税「検討していない」と明言、参院予算委で
ガソリンの暫定税率廃止を巡る議論で、走行距離課税が代替財源として注目を集める中、片山さつき財務大臣は2025年11月12日の参議院予算委員会で重要な発言をしました。 大臣は走行距離課税について「政府として具体的に検討をしていない」と明言し、国民の不安に一定の歯止めをかけました。
ガソリン暫定税率廃止の現状と財源問題
2025年8月1日に野党7党が暫定税率廃止を求める法案を衆議院に提出し、10月31日には与野党6党が年内廃止で正式合意しています。ガソリン1リットルあたり25.1円の暫定税率が廃止されると、現在のレギュラーガソリン価格173.5円が145.8円となる計算になります。
しかし、暫定税率を撤廃すると年間1兆円の財源が失われ、軽油取引税の暫定税率も含めると国・地方の税収減は合計1.5兆円規模になると予想されています。この巨額な減収が、代替財源への関心を高めている背景です。
走行距離課税への懸念と政府の姿勢
走行距離課税は2022年10月に鈴木俊一財務相が参議院予算委員会でEVに対する走行距離課税導入の可能性に触れたことで注目され始めた制度です。車の走行距離に応じて税金をかける制度で、ガソリン税の減収や若者の車離れによる自動車関連の税減収の対応策として検討されているものです。
過去にも2022年11月25日の衆議院予算委員会で岸田文雄前首相は走行距離課税について「政府として具体的な検討をしていることはない」と答弁しており、今回の片山財務大臣の発言も同様の方向性を示しています。
「走行距離課税は地方いじめの政策だと思います」
「車がないと生活できない地域もあるのに不公平です」
「物流業界への影響が心配です」
「政府が検討していないと言ってくれて安心しました」
「でも将来的にはどうなるかわかりませんよね」
走行距離課税の課題と国民の懸念
地方では車がないと生活できないため、都会基準で課税するのは「田舎切り捨て税」との批判があります。また、トラックに課税すれば輸送コストが上がり、結果的にスーパーの商品価格上昇につながる「物流ストップ税」との指摘もされています。
特にEV車やハイブリッド車など、ガソリン税や軽油税がかからない車両は走行距離課税の対象になる可能性が高く、ガソリン車の場合はガソリン税との二重課税の問題も懸念されています。
現在の物価高は明らかに数十年に渡る自民党の失策です。物価高対策として財政出動や減税は一刻の猶予も許されない状況で、新たな負担増につながる可能性のある制度については、国民の生活への影響を十分に検討する必要があります。
海外事例と今後の展望
世界で最も早く走行距離課税を導入したニュージーランドでは、税金がかけられていないディーゼル車や総重量が3.5トンを超える大型車両を対象として「道路利用料」を徴収しています。1,000km単位で事前にライセンスを購入する仕組みで、道路インフラの維持費を効率的にまかなうモデルとして定着しています。
2024年12月20日に与党が公表した「令和7年度税制改正大綱」では、自動車関係諸税について「中長期的な視点から総合的に検討し、見直しを行う」という表現にとどまっており、走行距離課税の導入について具体的には書かれていない状況です。
片山財務大臣の今回の発言により、少なくとも現時点では走行距離課税の導入が具体的に進められていないことが明確になりました。しかし、電気自動車の普及や財政状況の変化により、将来的な検討課題として残る可能性は否定できません。