2025-10-22 コメント投稿する ▼
片山さつき財務相が「ザイム真理教」批判に言及、成長する日本残すと表明
財務省を揶揄する「ザイム真理教」という言葉に言及し、減税を主張する人々による財務省解体デモが起きている現状を認めた上で、財務省の本来の使命は成長する日本を将来に残すことだと明言しました。 旧大蔵省時代に住宅金融専門会社の不良債権処理問題を担当した経験を踏まえ、世論との向き合い方について後輩に十分に伝えられなかったことへの反省を語っています。
ザイム真理教批判に正面から言及
片山氏は会見で、財務省が「ザイム真理教だからデモが起こるスタンスになっている」と指摘しました。ザイム真理教とは、経済アナリストの森永卓郎氏が著書で使った言葉で、財務省が財政均衡を絶対視し、まるでカルト教団のように増税路線を推進しているとの批判を込めた表現です。2025年には財務省前で減税を求めるデモが複数回開催されるなど、同省への批判が高まっています。
片山氏は財務省の究極の目標について、財政の帳尻を合わせることだけではなく、成長する日本を将来に残すことだと強調しました。夢や期待が残る国にならなければいけないと述べ、財政規律だけを重視する姿勢からの転換を示唆しました。
「財務省は増税ばかり。国民の生活なんて考えてない」
「ザイム真理教って言葉、財務大臣が使うとは思わなかった」
「片山さんは財務省出身なのに、よく言ってくれた」
「成長する日本を残すって言葉は期待できるかも」
「デモが起こるのは国民の怒りの表れ。真摯に受け止めてほしい」
住専処理の経験から学んだ教訓
片山氏は1996年に国会審議が紛糾した住宅金融専門会社の不良債権処理問題を、室長として担当しました。当時は年度予算を修正せざるを得ない大問題となり、大臣が辞任するなど多くのことが起きました。建物の周りを街宣車が囲んだこともあったといいます。
世論との向き合い方について、当時得られた知見を後輩に十分に伝えられなかったと片山氏は振り返ります。大蔵省は様々な要因で矢面に立つことがあり、政と官の関係は難しいものの、そういうスタンスにならない政策の持って行き方はあると述べました。2005年に政治の世界に出てしまい、同期の人もそこまで余裕がなかったかと考えると大変残念だと語っています。
できるだけ同じ方向に持って行きたい
片山氏は微力だとしながらも、できるだけ同じ予算を作るにしても、そういう方向に持って行き方があると感じていると述べました。旧大蔵省で23年間勤務し、女性初の主計官を務めた経験を持つ片山氏の発言は、財務省内部の論理を熟知した上での改革姿勢を示すものといえます。
高市早苗首相は総裁選の期間中から攻めの予防医療や積極財政を訴えてきました。女性初の財務大臣として就任した片山氏が、財政規律と経済成長のバランスをどのように取っていくのか注目されます。減税を求める声が高まる中、財務省改革への期待と不安が交錯しています。
財務省は長年、財政再建を最優先課題としてきました。しかし経済成長が停滞し、国民の生活が苦しくなる中で、その姿勢への批判が強まっています。片山氏の発言は、財務省出身者として内部の論理を理解しながらも、国民の声に耳を傾けようとする姿勢の表れともいえるでしょう。今後の政策運営が試金石となります。