2025-06-09 コメント投稿する ▼
自民・西田昌司氏「ひめゆりの塔」発言を再び謝罪 沖縄への配慮を強調し信頼回復へ
ひめゆり発言を改めて謝罪
自民党の西田昌司参議院議員は6月9日、参院決算委員会の場で、沖縄戦における象徴的な慰霊碑「ひめゆりの塔」の展示に関する自身の過去の発言について再び謝罪した。
西田氏は、「結果的に沖縄県民、多くの方の心に傷をつけることになった。改めておわび申し上げる」と深々と頭を下げた。過去の発言では、「展示が一方的に日本軍の残虐性を強調している」といった趣旨の見解を示し、これが「戦争犠牲者への冒とく」とも受け止められ、批判が集中していた。
西田氏は続けて「今後、より一層沖縄県民の心に寄り添い、日本を守るため、国会議員としての責務を果たす」と述べ、信頼回復に努める姿勢を強調した。
ひめゆりの塔が伝える歴史の重み
「ひめゆりの塔」は、沖縄戦で看護動員され犠牲となったひめゆり学徒隊を追悼する場所であり、戦争の悲惨さを語り継ぐ重要な史跡だ。施設内では、当時の女子学生らの体験談や遺品が展示されており、訪れる人々に戦争の現実を生々しく伝えている。
沖縄県民にとって、「ひめゆりの塔」は単なる歴史資料ではなく、家族や友人を失った痛ましい記憶の象徴である。西田氏の過去の発言は、そうした感情を軽視したものと受け止められ、大きな反発を呼んだ。
信頼回復には具体的な行動が不可欠
西田氏は再謝罪により「言葉」の整理を試みたが、県民との信頼関係を再構築するには「行動」が伴わなければならない。過去には、基地問題や振興策に関する中央政府の対応が「本土目線」と批判されてきた。今回の件も、そうした歴史的文脈の延長線上にある。
沖縄は、日本の安全保障にとって重要な地域であると同時に、歴史的な犠牲を最も多く背負った土地でもある。政治家が沖縄について語るときには、配慮と敬意、そして事実に基づいた言葉が求められる。
ネット上では冷静ながらも厳しい声
SNSでは、西田氏の謝罪に対して冷静ながらも厳しい視線が注がれている。謝罪を評価する声もある一方で、口先だけでは信じられないという意見も目立った。
「やっと謝ったか。遅すぎるが、一歩ではある」
「ひめゆりの歴史を軽んじるような発言は二度としないでほしい」
「謝罪の言葉より、遺族との対話や現地訪問をしてほしい」
「政治家の一言がどれだけ重いか、もっと自覚してほしい」
「形式的な謝罪ではなく、継続的な姿勢が試されると思う」
西田氏が語る「責務」をどう具体化していくのか。今後の行動が、発言の真価を決定づけることになるだろう。