2025-05-30 コメント投稿する ▼
自民・西田議員「ひめゆり発言は正当」主張 沖縄県議会の抗議に沈黙のまま波紋広がる
西田議員、「ひめゆりの塔」発言の正当性を主張 沖縄県議会の抗議に見解示さず
自民党の西田昌司参院議員は5月30日、国会内で記者団の取材に応じ、糸満市の「ひめゆりの塔」の展示説明を「歴史の書き換え」とした自身の発言の正当性を改めて主張した。
西田氏は、同日発売された産経新聞社発行の月刊誌「正論」7月号に掲載された自身の記事「『ひめゆりの塔』発言訂正の真意」を引用し、「ひめゆりの塔には、日本軍の侵攻と米軍の反攻と記された展示があったという事実を書いている」と述べた。
また、29日に沖縄県議会から受け取った謝罪と発言の撤回を求める抗議決議については、「(月刊誌を)読んでもらえたら分かる」と繰り返すだけで、具体的な見解を示さなかった。
発言の背景と資料館の説明
西田氏は、2021年にひめゆり平和祈念資料館がリニューアルされる前の展示について、「日本の『侵略』により戦争が始まり、米軍の『進攻』または『反攻』により戦争が終わったという文脈で展示を行っていた。まさに『日本軍は悪、米軍は善』という東京裁判史観そのものだ」と主張している。
これに対し、同館の普天間朝佳館長は、「日本軍の侵攻」は海外も含め日本軍の最大勢力圏を表した地図、「米軍の反攻」は米軍の攻略ルートを表した地図であり、「侵攻」は他国の領土に攻め入ることで、「反攻」に敵味方の区別はないと説明している。
沖縄県議会の対応と西田氏の姿勢
沖縄県議会は、西田氏の発言に対し、謝罪と発言の撤回を求める抗議決議を可決した。
しかし、西田氏は抗議文について、「沖縄の皆さんの気持ちはよく分かった。ただ私が言っていることと、誤解、齟齬がある。それは『正論』に意見を書いている」と述べるにとどめ、具体的な見解を示さなかった。
また、西田氏は、夏の参院選後に「時間を取れるようなことがあれば沖縄に行くことはあると思う。その時、話させてもらう」と述べ、現時点での訪問予定は明言しなかった。
ネット上の反応
西田氏の発言に対して、インターネット上では様々な意見が寄せられている。
「ひめゆりの塔の展示を『歴史の書き換え』とするのは、あまりに無神経だ」
「事実を直視することが大切。政治家が歴史を歪めてはいけない」
「西田議員の発言は、沖縄の人々の心情を踏みにじっている」
「歴史認識は多様であるべきだが、事実に基づくべきだ」
「政治家は発言に責任を持つべきだ。謝罪と撤回を求める」
これらの反応からも、西田氏の発言が多くの人々に衝撃を与え、議論を呼んでいることが伺える。
* 西田昌司参院議員が「ひめゆりの塔」の展示説明を「歴史の書き換え」と主張
* 産経新聞社発行の月刊誌「正論」7月号に自身の記事を掲載
* 沖縄県議会が謝罪と発言の撤回を求める抗議決議を可決
* 西田氏は抗議決議への具体的な見解を示さず
* ネット上では西田氏の発言に対する批判的な意見が多数
今後、西田氏が沖縄を訪問し、直接対話を行うことで、事態の収束が図られることが期待される。