名古屋城無料開放実験で来場者4割増も収益確保は課題 広沢一郎市長の“本丸外”戦略

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公約名古屋城無料開放実験で来場者4割増も収益確保は課題 広沢一郎市長の“本丸外”戦略

一方で、無料化による“減収”の可能性、来場者が無料だけで帰ってしまうというリスク、有料区画の値上げという別途ハードル、インバウンド誘致の構造化など、実行・運用面では山積の課題があります。

無料化実証実験で揺れる 名古屋城──市長肝いりの“本丸外無料開放”は本当に効果あるのか

“本丸以外”を1か月無料開放/ 広沢一郎市長の戦略


愛知県名古屋市では、2025年11月1日から同月30日まで、名古屋城の「本丸」エリアを除く二之丸・西之丸・御深井丸といった“本丸外”エリアを無料で開放する実証実験が実施されます。

この施策は、2024年11月の市長選で広沢一郎市長が掲げた最重点政策の一つであり、「名古屋城天守の木造復元」とともに、本丸外を無料化して来場者を増やすというものです。

無料エリアの開放に加えて、一部区域では朝7時からの早朝開場も設定されており、名古屋城を活用したまちづくりと観光振興を狙った政策色が強いです。

来場者数4割増、観光の起爆剤にはなったが


実績として、11月1日から3日の三連休における本丸外無料開放初日の来場者数は、1日あたり約1万4千人に達し、前年同時期と比べておおよそ4割増となったと報じられています。

また、名古屋城全体の2024年度入場者数は約223万人余りで、前年度比で約1割増、過去2番目に多い数字という報告もあります。

このように、無料化の初動として「来場者をとりあえず呼び込む」点では一定の成功、あるいは手応えは感じられます。特に、朝7時からの開場による早朝来訪や、無料というハードルの低さが「まず足を踏み入れてもらう」契機になっていることは評価できます。

しかし“収益確保”と“観光戦略”に課題


とはいえ、この政策には明確なリスクと課題もあります。市側も市長も、無料化に伴う“減収要素”を認めています。例えば、これまで本丸外有料エリアを500円と課していたところを無料にするため、入場料収入がその分減る可能性があります。

また、来場者が無料エリアだけで満足して有料の本丸に進まない、といういわば「無料で済ませて帰る」構図を懸念しており、有料区画への誘導効果がどれだけ出るかが成否の鍵となります。

さらに、広沢市長自身が会見の中で「500円というのは極めて安い」と述べ、今後有料エリア(本丸)の価格引き上げを検討する姿勢を示しました。

この価格戦略は、観光地としての“価値”を高めて収益を確保するという観点から理解できますが、無料化との整合性が問われるところでもあります。無料エリアで“賑わい”をつくる一方で、有料区画での収益確保――このバランスの取り方が極めて難しい状況です。

インバウンド(訪日外国人)取り込みへの期待と現実


名古屋城の観光動向をみると、入場者全体約223万人のうち外国人観光客が約63万人、比率では28%を占めています。

しかし、比較対象として大阪城では外国人比率が入場者の73%に達したという調査もあります。

このことから、名古屋城には「外国人観光客誘致」という点でまだ大きな伸びしろがあると言えます。無料化を通じて、国内観光客を増やすだけでなく、インバウンドによる観光戦略を加速させる構えも見えます。

例えば、無料開放の実験前から大手旅行会社を通じて海外向けPRを実施しており、インバウンドを想定した取り組みであることが市側から示されています。

ただし、そのターゲットとして「無料だから来た」という層が、有料区画まで進んでくれるかどうか、あるいは滞在時間・消費額に結びつくかという点では慎重な見方も必要です。

総括:効果の可視化と今後の展開が命運を分ける


今回の名古屋城本丸外無料開放と広沢市長肝いりの観光政策は、理論上は魅力的な施策です。無料化によってまず“来てみる”というハードルを下げ、来場者数を増やし、回遊を促して有料区画への誘導や館内外での消費拡大を目指すというモデルです。
一方で、無料化による“減収”の可能性、来場者が無料だけで帰ってしまうというリスク、有料区画の値上げという別途ハードル、インバウンド誘致の構造化など、実行・運用面では山積の課題があります。

広沢市長自身が「明確な目標数値を定めていない」と語っているとおり、現時点では実験段階であり、来場者満足度や収支、回遊性といった定量・定性指標を基に「通年化するか否か」を判断するという姿勢です。

私の見立てとしては、来場者増という点では手応えを得られたものの、観光収益・地域消費・インバウンド・有料区画誘導という多面的な成果が“しっかりと見える形”で出てこなければ、この政策は単なる“話題づくり”に終わる可能性もあります。
無料化の真価を問うのは“その後”です。名古屋市が今回の実証実験を通じて、何を指標とし、どこまで“波及効果”を見込むか。観光地振興という観点から、広沢市長の肝いり政策として注目に値します。

この投稿は広沢一郎の公約「名古屋城木造本物復元 本丸外を無料開放」に対する評価として投稿された情報です。この公約は50点の得点で、公約偏差値73.4達成率は80%と評価されています。

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2025-11-06 17:51:01(藤田)

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