2025-08-01 コメント投稿する ▼
百田尚樹氏、橋下徹氏に「忠告」 人格攻撃批判に反論 泥仕合化するX上の応酬
橋下氏の「人格攻撃中毒者」発言に猛反発
日本保守党代表の百田尚樹氏が8月1日、自身のSNSで元大阪府知事・橋下徹氏に対し「一度、自分のポストに付けられたリプライに目を通してみたらどうや」と投稿し、波紋を広げている。
発端は、日本保守党の北村晴男参院議員が石破茂首相に対して繰り返した「奇妙な生き物」などの表現。これを受け、橋下氏は「日本保守党は人格攻撃・誹謗中傷の中毒者集団だ」と強く批判していた。
橋下氏はさらに、「今や税金で飯を食う公人の立場。民間人と違い、厳しく批判されるべきだ」とし、北村氏と百田氏を名指しで非難。「俺は人格攻撃された相手にはやり返す。ただし一般人にはしない」と投稿した。
この発言に対し百田氏は、「昔、一般人のわしにやり込められて、気が狂ったみたいに罵詈雑言わめいていたのを忘れとるやん」と反撃し、「世間の声に耳を傾けろ」と“忠告”を重ねた。
泥仕合の様相、市民からは呆れ声も
両者ともに影響力の大きい発信者だけに、このSNS上の応酬は広く注目を集めている。しかしその中身は、もはや政策論争ではなく「罵り合い」に近く、市民の目には冷ややかに映っている。
国民・市民・有権者の声として、SNS上には次のような投稿が並ぶ。
「政策論争を期待してたのに、ただの口喧嘩でがっかり」
「どっちもどっち。国会議員と元首長のやることか?」
「リーダーたる者がSNSで煽り合ってる姿は見苦しい」
「国民が求めてるのは中傷じゃなくて説明責任と論理」
「百田氏も橋下氏も影響力があるんだから言葉を選んでほしい」
とくに、橋下氏の「人格攻撃には人格攻撃で返す」という論法には懸念の声が多く、「公的立場の人間がそれを正当化してはいけない」との批判も散見される。
“表現の自由”と“誹謗中傷”の線引きが問われる
この騒動は、単なる個人同士の確執にとどまらず、「政治的発言における表現の自由」と「誹謗中傷・人格攻撃の境界線」という本質的な課題を浮き彫りにしている。
北村議員の発言が繰り返された点、また「奇妙な生き物」といった表現の持つ攻撃性を踏まえれば、「批判」ではなく「侮辱」に近いと受け止められても不思議ではない。
一方、橋下氏が「同じレベルで言い返す」と語る姿勢も、元公職者としての影響力や責任感に照らして妥当なのかが問われている。
百田氏の「世間の声に耳を傾けろ」という投稿は、そうした橋下氏の反応そのものに“見苦しさ”を感じる市民感情を代弁する意図もあったとみられる。
政治とSNSの距離感 「正義の言葉」への慢心
SNSが政治家の情報発信の主戦場となっている今、強い言葉が拡散を生みやすい一方で、言論の責任や社会的影響も極めて大きくなっている。
今回の騒動では、互いに「相手こそが中傷者だ」と主張しながら、過去の因縁や感情的応酬に終始している構図が浮き彫りとなった。
本来、異なる意見をぶつけるならば、その内容や論理によって判断されるべきであり、レッテル貼りや口撃合戦は、社会の分断を深めるばかりだ。
多くの市民が求めているのは、挑発ではなく説明と対話であり、「正しさ」を盾にした暴言ではなく、事実に基づいた丁寧な議論である。
政治に関わる者がSNSという“公開の場”でどう振る舞うか、その責任が改めて問われている。