2025-08-27 コメント投稿する ▼
百田尚樹氏が石丸伸二氏に苦言「報復発言はどうなのか」政治家と報道の緊張
百田尚樹氏、石丸伸二氏の“報復”発言に苦言
日本保守党の百田尚樹代表(69)が29日までにXを更新し、再生の道代表を退いた石丸伸二氏(43)の発言に苦言を呈した。石丸氏は27日の記者会見で、代表交代を伝える一部新聞社のウェブ記事に、自身が目を閉じている写真をサムネイルに使用されたことを「悪意的だ」と批判。そのうえで「当該新聞社の記者の写真を、党のYouTube動画のサムネイルに使ってやる」と“報復”を宣言していた。
百田氏はこの発言部分を引用した動画を取り上げ、「わしもひどい写真を使われることはしょっちゅうで、気持ちは理解できる」と一定の共感を示しながらも、「その報復に『お前らの写真を使ってやる』と言うのはどうなのかと思う」と冷静な姿勢を示した。
写真使用をめぐる不満と政治家の対応
政治家が報道機関に不満を抱く場面は珍しくない。特にウェブ記事やテレビニュースで用いられる写真は、視聴者の印象に直結するため、本人にとって不満が生じやすい。しかし一方で、報道側の編集権限も尊重されるべきものであり、写真の一瞬の表情だけを理由に「悪意」と決めつけるのは難しい。
石丸氏の発言は「言論への圧力」と受け止められる危うさも含んでおり、百田氏のように「気持ちは分かるが報復は違う」と指摘する声は、政治家の発言の重みを意識した立場といえる。
政界と報道の関係に影響も
今回の一件は、政治家とメディアの関係における緊張感を浮き彫りにした。政治家はメディアを通じて国民に訴える立場である一方、報道は政治家を監視・批判する役割を持つ。双方が対立的な構図に陥れば、政治報道の信頼性や透明性に影響しかねない。
ネット上でも、百田氏と石丸氏のやり取りに注目が集まっている。
「報復という言葉を政治家が使うのはまずい」
「気持ちは分かるけど、大人の対応が必要」
「メディア批判はいいが、やり方を間違えると逆効果」
「百田氏の指摘は意外と冷静で的を射ている」
「写真の問題より政策論争をしてほしい」
こうした反応からは、国民が政治家のメディア対応に冷静さと品位を求めていることがうかがえる。
石丸発言と百田苦言が示す課題
石丸氏の報復発言は、参院選敗北後の代表交代という節目の会見で飛び出しただけに、政党イメージに少なからず影響を与えた。党の立て直しを図る中で、報道との不必要な対立を招く姿勢は有権者の信頼を損ねかねない。
一方の百田氏は、自身もメディアから「悪い写真」を使われる経験が多いとしながらも、冷静な態度で苦言を呈した。その姿勢は、報道への不満と報道の自由との間でどう折り合いをつけるべきかという、政治家にとっての普遍的課題を映し出している。