2025-10-15 コメント投稿する ▼
公明党が衆参でねじれ対応 衆院議運委は野党側、参院は与党側に着席 連立離脱も石破政権継続で複雑な立場
2025年10月15日の議院運営委員会理事会で、衆院では野党側に座り、参院では与党側に座るという複雑な対応となりました。 実際に石破茂政権氏は10月21日の臨時国会召集まで継続しているため、形式的にはまだ自公連立政権が存続している状況です。 2024年10月の衆院選で、自民党は191議席、公明党は24議席となり、与党合計で221議席と過半数の233議席に12議席届きませんでした。
衆院では野党側に着席
公明党の吉田宣弘衆院議員氏は15日の衆院議院運営委員会理事会で、これまで自民党と並んで座っていた与党側の席ではなく、与党と向かい合う野党側の席に着席しました。
浜田靖一委員長氏は記者団に対し、気持ちが離れている以上、野党だという意識を表明したかったのではないかとの見方を示しました。公明党は10月10日に自民党との連立政権からの離脱を正式に表明しており、衆院での着席位置はその意思表示とみられます。
「公明が野党側に座るなんて、本当に決別したんだな」
「気持ちが離れたって、はっきりしててわかりやすい」
共産党は、まだ連立は続いていると指摘したといいます。実際に石破茂政権氏は10月21日の臨時国会召集まで継続しているため、形式的にはまだ自公連立政権が存続している状況です。
参院では与党側を維持
一方、同時刻に開かれた参院議運委理事会では、公明党の伊藤孝江参院議員氏が与党側に座りました。これは自公連立の石破政権が継続しているための対応だといいます。
この衆参でのねじれた対応について、永田町では困惑の声が広がっています。衆院では連立離脱の意思を明確に示しながら、参院では現政権への配慮を示すという複雑な立場が浮き彫りになりました。
「衆院と参院で対応が違うって、どういうこと」
「形式的には石破政権が続いてるから、参院では与党側なのか」
政治とカネ問題が火種
公明党が連立離脱を決めた背景には、自民党の政治とカネ問題があります。支持母体である創価学会の会員からは、直近の衆院選、都議選、参院選での敗因は自民党の裏金問題にあるとの声が強く出ていました。
高市早苗総裁氏の役員人事で、政治資金収支報告書に収入の不記載があった萩生田光一幹事長代行氏を起用したことが、公明党側の反発を招きました。創価学会の支援者への説明責任を果たす上で大きな障害となったのです。
公明党の斉藤鉄夫代表氏は10日、高市氏と会談し、連立政権から離脱する方針を伝えました。自民党は新体制発足直後にもかかわらず、公明党との間で連立合意に至っておらず、両党の溝は深まっています。
過半数割れで政局混迷
2024年10月の衆院選で、自民党は191議席、公明党は24議席となり、与党合計で221議席と過半数の233議席に12議席届きませんでした。公明党の24議席を失うことは、自民党にとって過半数確保を目指す上で致命的です。
衆院の議席数は自民党196議席、立憲民主党148議席、日本維新の会35議席、国民民主党27議席、公明党24議席です。野党が統一候補を立てることができなければ、196議席を有する自民党の高市氏が首相指名選挙で勝利する公算が大きくなります。
一方、立憲民主党、維新、国民民主党がまとまれば210議席となり、政権交代の可能性が高まります。10月21日の臨時国会召集を控え、各党は多数派形成に向けた動きを活発化させています。
選挙協力への影響
公明党は支持母体である創価学会の組織票を持ち、衆院選では大半の小選挙区で候補者を立てず、会員らに自民党候補への投票を呼びかけてきました。この四半世紀におよぶ国政選挙での協力関係が崩れることになります。
斉藤代表氏は12日のテレビ番組で、次期衆院選で立憲民主党と協力する可能性について、公明党のことをよく理解し一緒に政策実現していこうという方であれば当然ありえると述べました。野党との選挙協力も視野に入れています。
自公の選挙協力がなくなったら、自民は厳しいだろうな
公明党内では、衆院選で一部の小選挙区から撤退し比例代表に専念すべきだとの意見も浮上しています。多党化時代を迎え、各選挙区で自公か野党を選ぶ構図が大きく変わる可能性があります。
衆院では野党側、参院では与党側という異例の対応は、公明党が置かれた微妙な立場を象徴しています。10月21日の首相指名選挙に向けて、政局は一層混迷を深めていきそうです。