2025-09-11 コメント投稿する ▼
兵庫県が淡路夢舞台を大胆見直し ホテル売却と民間主導で再生へ
兵庫県のさいとう元彦知事は、淡路島北部に位置する「淡路夢舞台」の運営形態を大きく見直す方針を発表した。 しかし、現在も会議場の稼働率は20%程度にとどまり、今後は施設修繕などで年間10億円を超える県費負担が見込まれている。 さいとう知事は、淡路夢舞台の再編を単なる財政削減策としてではなく、「次世代に課題を先送りしない責任ある改革」と位置づけている。
淡路夢舞台の抜本的見直しへ
兵庫県のさいとう元彦知事は、淡路島北部に位置する「淡路夢舞台」の運営形態を大きく見直す方針を発表した。平成12年の開業時に県が約800億円を投じて整備されたこの複合施設は、ホテルや国際会議場、港などを備え、淡路島の観光振興に一定の役割を果たしてきた。しかし、現在も会議場の稼働率は20%程度にとどまり、今後は施設修繕などで年間10億円を超える県費負担が見込まれている。
「800億円も投じて稼働率20%はさすがに低すぎる」
「民間投資が増えているなら行政は引くべきだ」
「税金でホテルを所有する時代ではないというのは正しい」
「観光地として成長しているのだから活用方法を考えてほしい」
「次世代にツケを回さない姿勢は評価できる」
観光成長と民間投資の現状
淡路島は近年、観光地として大きな成長を遂げている。特にリゾート施設や飲食業を中心に民間投資が活発化し、島全体の集客力が高まった。その一方で、行政が主導して建設した淡路夢舞台は、利用率の低迷や施設老朽化による維持費増大が深刻な課題となっている。
ホテルをはじめとする施設を行政が所有・管理する仕組みは時代に合わなくなりつつある。知事はこうした現状を踏まえ、民間企業の創造力を活かすことで施設再生を図る方針を明確に示した。
県財政と施設維持費の負担
会議場の稼働率が20%程度にとどまる現状では、県費による維持管理は持続可能とは言い難い。年間10億円以上の修繕費が必要になる見通しであり、県財政にとって大きな負担となる。人口減少や少子高齢化が進む中、公共事業の在り方は改めて問われている。
知事は「行政がホテルを所有・管理する時代ではない」と強調し、ホテルの民間売却を含む大規模な見直しを打ち出した。これにより、県財政の圧迫を和らげつつ、観光産業の成長に即した柔軟な運営が期待される。
責任ある改革と次世代への課題解決
さいとう知事は、淡路夢舞台の再編を単なる財政削減策としてではなく、「次世代に課題を先送りしない責任ある改革」と位置づけている。過去の大型事業として、分収造林事業なども未処理の課題が残されており、これらを含めた抜本的見直しに取り組む姿勢を示した。
県政の枠組みにとらわれず、時代の変化に対応した改革を進めることが求められている。淡路夢舞台の今後は、民間活力を取り込みながら再生を図る試金石となるだろう。
兵庫県の淡路夢舞台再生と財政健全化への挑戦
淡路夢舞台の抜本的見直しは、兵庫県が抱える財政課題と観光振興の両立をどう実現するかを示す重要な事例となる。公共事業の負担を抑制しつつ、民間主導での再生を進める今回の決断は、今後の地方自治体の在り方にも影響を与える可能性がある。県民の負担軽減と地域の成長戦略を両立させる挑戦が、次の一歩を占うことになる。