2025-09-01 コメント投稿する ▼
元なでしこリーガーが兵庫県職員に アスリートキャリア支援の新たな一歩
元なでしこリーガーが兵庫県職員に ネクストキャリア採用第1号
兵庫県が新たに導入した「ネクストキャリア採用」で、女子サッカー・なでしこリーグで活躍した巴月優希さん(30)が第1号として採用された。長年スポーツ界で培った経験を行政に生かす取り組みは全国でも注目を集めている。9月1日付でスポーツ振興課に配属され、県内スポーツ振興の新しい担い手として歩み始めた。
「スポーツで活躍した人が行政に入るのは新鮮で良い試みだ」
「アスリートのセカンドキャリア問題は深刻だから期待したい」
「部活動の地域移行に経験者が関わるのは心強い」
「スポーツ界だけでなく教育現場にも影響を与えてほしい」
「若い世代の目標になるのでは」
現役引退から行政の道へ
巴月さんは大阪府吹田市出身。5歳でサッカーを始め、中学・高校時代には女子クラブで腕を磨き、武庫川女子大学進学後には「スペランツァ大阪」でプレー。2013年にはU-19女子日本代表にも選ばれた。2020年から22年までは「ASハリマアルビオン」に所属し、なでしこリーグ通算150試合出場を果たした。引退後もスポーツに関わる道を模索し、このたび兵庫県の職員として新たなスタートを切ることになった。
アスリートの経験を県政に生かす
兵庫県は昨年から「ネクストキャリア採用」の導入を検討してきた。県内には野球、サッカー、ラグビーなど全国トップリーグに所属するクラブが数多く存在し、引退後の選手のキャリア形成が課題となっている。今回の採用はその一歩であり、書類選考と面接を経て応募者4人の中から巴月さんが選ばれた。競技や種目を問わない仕組みである点も特徴で、幅広い分野のアスリートが行政で活躍する可能性が開かれた。
スポーツ振興と地域課題への貢献
巴月さんは「県庁の職員としてスポーツを盛り上げたい」と語り、特にプロ選手のキャリア形成支援や部活動の地域移行といった課題に積極的に取り組む姿勢を見せている。近年、学校の働き方改革の一環として部活動の地域移行が進められており、指導者不足や受け皿作りが大きな課題となっている。現場を知る元アスリートの関与は大きな力となり得る。
兵庫県の挑戦と全国への波及効果
今回の採用は、スポーツ界の人材を行政に取り込む新しい試みとして全国に先駆けるものだ。選手時代に培ったチームワークやリーダーシップ、忍耐力は行政運営においても有用である。兵庫県がこの仕組みを定着させ、他の自治体にも広がれば、スポーツ選手のキャリア形成に新たな可能性を切り開くことになるだろう。巴月さんの活躍は、次世代アスリートのロールモデルとなることが期待される。
元なでしこリーガーの新たな挑戦とアスリートキャリア支援の意義
スポーツ選手が引退後に直面するキャリアの課題は、日本全体で避けられないテーマだ。兵庫県が先鞭をつけた「ネクストキャリア採用」は、その解決策の一つとして注目を集める。巴月さんの挑戦は、スポーツ界と行政の垣根を越えた取り組みであり、社会全体にとっても意義深い。アスリートの経験を社会資源として生かす仕組みづくりは、スポーツ振興だけでなく地域の未来にもつながる。