2025-11-21 コメント投稿する ▼
本村伸子議員が保護司費用の全額公的保障要求 深刻な担い手不足で制度転換迫る
しかし、2024年5月に滋賀県大津市で保護司が保護観察対象者に殺害される事件が発生し、安全対策の必要性が急務となっている。 2024年5月24日に大津市で発生した保護司殺害事件では、新庄博志さん(60)が自宅で面接中に保護観察対象者に殺害された。 この事件は保護観察制度が始まって以来、初めてのケースとされ、保護司の安全確保に関する根本的な見直しを迫ることとなった。
深刻な保護司不足と高齢化の実態
2025年版犯罪白書によると、保護司数は2020年の約4万9千人から2024年には約4万6千人に減少した。さらに60歳以上が約8割を占め、平均年齢は65歳を超えるなど高齢化が深刻な状況にある。
保護司は無報酬のボランティアでありながら、非常勤の国家公務員として犯罪や非行をした人の社会復帰を支援している。保護観察官と協働して指導・監督を行うが、専門的知識が必要とされる一方で、やりがい搾取的な側面も指摘されている。
大津事件が浮き彫りにした安全性の課題
2024年5月24日に大津市で発生した保護司殺害事件では、新庄博志さん(60)が自宅で面接中に保護観察対象者に殺害された。この事件は保護観察制度が始まって以来、初めてのケースとされ、保護司の安全確保に関する根本的な見直しを迫ることとなった。
「家族が怖がって保護司を辞めました。もう限界だと思う」
「1人で自宅に呼ぶのは確かに不安。でも公的施設は使いにくい」
「報酬がないのに責任だけ重い。若い人がやりたがらないのも当然」
「昔と違って複雑なケースが増えた。研修だけでは対応できない」
「保護司がいなくなったら、誰が更生支援をするの?」
共産党が要求する抜本的制度改革
質疑に立った日本共産党の本村伸子議員は、保護司制度の根本的な改革を強く求めた。本村氏は「保護司の方々から、面談の際にかかる費用を負担することもあると聞いた。全ての費用を公的に保障する必要がある」と迫った。
この指摘に対し、法務省の吉川崇保護局長は「負担の軽減に努めていく」と答弁したものの、具体的な財政措置については明言を避けた。本村氏はさらに、公共施設での面談時におけるプライバシー配慮の重要性を指摘し、適切な環境整備を求めた。
複数体制と専門性強化への提言
本村氏は安全性と専門性の両面から制度改革を提言した。「充実した研修とともに複数の体制でかかわることが更生保護の観点からも、安全性確保の観点からも必要だ」と述べ、従来の個人依存型の制度から組織的な支援体制への転換を求めた。
平口洋法相は「保護司の研修の充実や、通訳の同席などに努める」と応じたが、複数体制については明確な回答を避けた。さらに本村氏が保護観察官の増員を求めると、法相は「人的体制の整備に努めたい」と答弁した。
法務省の検討会では報酬制の導入も議論されたが、保護司の本質的価値である「寄り添う姿勢」が損なわれる懸念から見送られた。代わりに任期を2年から3年に延長し、地方自治体の協力を努力義務化する方向性が示された。