2025-09-29 コメント投稿する ▼
三重・四日市大雨 床上・床下浸水3300件 本村伸子氏現地調査
商店街近くの店舗では、床上浸水があっても保険適用基準を満たさないケースが多いこと、秋のイベント開催に使える駐車場が確保できない問題などが重ねて報告されました。 まず、保険適用の壁があります。 次に、内水氾濫対策と都市排水インフラの脆弱性です。 さらに、被災小規模事業者支援の遅れも問題です。 国としても、調査支援や制度整備を進める義務があります。
被災状況と調査経緯
2025年9月12日の夜、三重県四日市市で観測史上最大となる1時間で123.5ミリの豪雨が襲いました。市の調査によれば、床上・床下浸水被害は約3300件に達しています。こうした被害を受け、災害救助法が適用された同市を、日本共産党の本村伸子=衆院議員と吉田紋華=三重県議らが29日に現地調査しました。
調査には、両市議や県危機管理担当者も同行。市の説明では、「内水氾濫で街が冠水するのは想定外だった。従来の対応では歯止めがかからない」との認識が示されました。地下駐車場「くすの木パーキング」では274台の車両被害を確認。多くの車が放置されたままの現場を視察し、被災した店舗5軒を回って被害額約200万円を聞き取りました。
商店街近くの店舗では、床上浸水があっても保険適用基準を満たさないケースが多いこと、秋のイベント開催に使える駐車場が確保できない問題などが重ねて報告されました。
現場の声と支援要望
現地で住民や店舗経営者から直接聞いた声を、以下の5件として紹介します:
「床下浸水だけでも大工事になってしまい、生活が立ち行かない」
「地下の店舗は日頃から雨対策をしていたが、今回の水量には対処できなかった」
「車が水没し、修理見積もりだけで100万円超えた」
「保険の適用外となり、修繕費をどう捻出するか悩んでいる」
「地域イベントが開けず、商店街の客足が戻るか心配だ」
本村氏は、地下駐車場問題を国会で取り上げる意向を示し、住宅修理や被災小規模業者への支援拡充に向け、市や県議団との連携を強めたいと述べました。吉田氏も、「地域密着の商店街は地域の骨格。県として支援できる制度を要請していきたい」と語りました。
制度の課題と政策的視点
今回の被害を契機に浮かび上がるのは、以下の制度的課題です。
まず、保険適用の壁があります。被害があるにも関わらず、保険契約の条件を満たさないという理由で支援を受けられない店舗が相当数あるという実態は、制度の狭さを露呈しています。
次に、内水氾濫対策と都市排水インフラの脆弱性です。市側の「想定外」という発言の裏には、地域ごとの雨水処理容量や下水道機能の不足が潜んでいる可能性があります。豪雨の頻度が増すなか、過去想定のままでは対応力が追いつかないとみられます。
さらに、被災小規模事業者支援の遅れも問題です。修理資金や運転資金をすぐに確保できない事業者に対し、迅速な補助金制度や低利融資制度が不可欠です。
国の役割も重要になります。被災自治体だけで対応しきれない規模の災害では、国・都道府県との連携や支援制度設計が鍵を握ります。国としても、調査支援や制度整備を進める義務があります。
今後の論点と注目点
今後注目すべきは、以下の点です。
一つは、被災者支援の制度実効性です。現場調査で得られたデータを基に、被害額把握と迅速支援につながる制度設計がなされるかが問われます。
二つ目は、都市インフラの強靱化です。排水能力見直しや雨水貯留施設の拡張など、気候変動対応を踏まえた都市計画の見直しが急務です。
三つ目は、被災後の行政対応透明性です。支援の対象や基準を明確にして、自治体・県・国レベルでの説明責任を果たす枠組みが求められます。
この調査が単なる現場視察で終わらず、制度改革を後押しする一里塚となるか。被災地の復旧とともに、支援制度と行政責任の質を問う視点が一層重みを帯びそうです。