2026-02-15 コメント投稿する ▼
茂木外相が中国外相の対日批判に反論、ミュンヘン安保会議で応酬
ドイツで開催中のミュンヘン安全保障会議で、茂木敏充外務大臣は2026年2月14日、中国の王毅共産党政治局員兼外相が高市早苗首相の台湾有事発言を批判したことに対し、「事実に基づいていない」と繰り返し反論しました。 これに対し、茂木大臣は「日本は戦後一貫して平和国家としての道を歩んでおり、国際社会の平和と安定に貢献している」と強調しました。
茂木外務大臣、中国外相の対日批判に反論
ミュンヘン安保会議で「事実に基づいていない」と主張
ドイツで開催中のミュンヘン安全保障会議で、茂木敏充外務大臣は2026年2月14日、中国の王毅共産党政治局員兼外相が高市早苗首相の台湾有事発言を批判したことに対し、「事実に基づいていない」と繰り返し反論しました。王毅外相は高市首相の台湾有事に関する発言について「中国の主権への直接的な挑戦だ」などと厳しく批判を展開していました。
茂木外務大臣は会議終了後、「日本政府として中国との対話にはオープンであり、今後も冷静かつ適切に対応していきたい」と述べました。しかし、会議終了後に中国の王毅外相との接触の機会はなかったと明かし、「しっかりと対話を行い、課題と懸案を減らして、理解と協力を増やしていく方針に変わりはない」と強調しました。
王毅外相「軍国主義の亡霊が徘徊している」と批判
王毅外相は2月14日の演説で、高市首相の台湾有事に関する発言を引き合いに出し、「日本には台湾への侵略・植民地支配の野心がいまだ残り、軍国主義の亡霊が徘徊している」などとプロパガンダを展開しました。中国にとって都合の良い考えを欧州に広める狙いがあったとみられ、茂木大臣はこの打ち消しを図りました。
これに対し、茂木大臣は「日本は戦後一貫して平和国家としての道を歩んでおり、国際社会の平和と安定に貢献している」と強調しました。また、台湾問題が「対話によって平和的に解決されることを期待する」と従来の日本の立場を改めて表明しました。
「中国の発言は事実に基づいていない」
「日本は平和国家としての道を歩んでいる」
「対話によって平和的な解決を期待する」
「課題と懸案を減らし、理解と協力を増やしていく」
「中国との対話にはオープンであり冷静に対応する」
高市首相の台湾有事発言が発端
日中関係の緊張の発端となったのは、2025年11月7日の衆議院予算委員会における高市首相の答弁です。高市首相は立憲民主党の岡田克也議員の質問に対し、「台湾を完全に中国の支配下に置くために戦艦を使って武力行使を伴うものであれば、どう考えても存立危機事態になり得るケース」と発言しました。
この発言に対して中国側は激しく反発し、2025年12月30日には北京で開かれたシンポジウムで王毅外相が「日本の現職指導者が公然と中国の領土主権に挑戦した」と批判しました。さらに「侵略戦争を発動した日本は反省するどころか、戦後の国際秩序に挑戦している」とも主張し、日本の軍国主義復活を警戒すべきだと強調しました。
2026年2月9日には、中国外務省の林剣報道官が第51回衆議院議員総選挙での自民党の圧勝を受け、「軍国主義の過ちを繰り返すのでなく、平和発展の道を歩むことを促す」と発言の撤回を求めています。2月10日にも林報道官は記者会見で「実際の行動で対話に向けた誠意を見せるべきだ」と述べ、「口では対話を叫びながら中国に対して対抗することに忙しい」と再度発言の撤回を求めました。
小泉防衛大臣も対話を呼びかけ
同じくミュンヘン安全保障会議に出席した小泉進次郎防衛大臣も、「意見の相違や対立があっても、日本の立場は非常に明確だ」と述べました。そして「中国側に対し、我々は常に対話を歓迎しているというメッセージを送りたい」と強調しました。
しかし、王毅外相は前日の小泉防衛相による日中対話の呼びかけを受け入れず、現在の緊張関係を緩めない姿勢を示しました。ブルームバーグは、王外相が第2次世界大戦中に日本が他国を侵略した歴史を引き合いに、軍国主義に回帰しないよう高市首相に警告を発したと報じています。台湾を支持する高市首相の姿勢はアジアにとって「非常に危険な展開」だとも非難しました。
中国の経済的威圧は限定的
中国は高市首相の発言を受けて、訪日観光団の相次ぐキャンセル、日本産水産物の輸入の再停止、日本のエンタメ・ゲーム産業への圧力、文化・人的交流の中止・延期など、さまざまな対抗措置を取ってきました。
しかし、中国政府が各国政府に対して「日本批判」を行うように呼びかけたものの、同調して公に日本を批判したのは少数であり、中国の宣伝戦・経済的威圧の効果は限定的と見られています。
事実として、中国と関係が深いパキスタンは日本との経済連携強化を模索し、中央アジア諸国は呼びかけの翌月に「中央アジア+日本」対話・首脳会合を開催しました。
日本は従来の立場を堅持
高市首相は2026年2月9日の記者会見で、「意思疎通を継続し、国益の観点から冷静に、適切に対応する」と中国との外交についての考えを表明しています。
茂木外務大臣は過去にも王毅外相と何度も会談を重ねてきました。茂木大臣と王毅外相は旧知の仲で、20年来のやり取りがあるとされています。茂木大臣は中国との間で「戦略的互恵関係」の包括的推進と、「建設的かつ安定的な関係」の構築を進める方針を再確認してきました。
一方で、茂木大臣は中国によるレアアース関連の輸出管理措置についての強い懸念を表明し、尖閣諸島周辺海域など東シナ海での中国の活動に対する深刻な懸念を伝え、拘束中の邦人の早期釈放と在留邦人の安全確保を求めてきました。
欧州で展開される情報戦
今回のミュンヘン安全保障会議での王毅外相の演説は、中国にとって都合の良い考えを欧州に広める狙いがあったとみられます。時事通信は、王毅外相には中国にとって都合の良い考えを欧州に広める狙いがあったとみられ、茂木大臣が打ち消しを図ったと報じています。
ミュンヘン安全保障会議は、欧州の西側諸国を中心とした国際会議で、例年2月にドイツ南部のミュンヘンで開かれます。民間機関が運営していることから、外交・安全保障分野における「ダボス会議」とも呼ばれています。
今回の会議には、米国のルビオ国務長官、ドイツのピストリウス国防大臣、フランスのバロ外務大臣など各国の要人が出席しており、ウクライナ情勢や中東情勢、インド太平洋地域の安全保障などが議題となっています。
日本の一貫した立場
茂木外務大臣は繰り返し、日本は戦後一貫して平和国家としての道を歩んでおり、国際社会の平和と安定に貢献してきたと強調しています。台湾問題については、対話によって平和的に解決されることを期待するという従来の日本の立場に変わりはありません。
しかし、中国側は高市首相の発言を「一つの中国」原則に反するとして厳しく批判を続けています。中国国務院台湾事務弁公室の陳斌華報道官は「悪質な発言で中国への粗暴な内政干渉だ」と非難し、「80年前に日本の侵略者を打ち負かし、台湾を取り戻した。80年後の今、中国の核心的利益に挑戦し、国家統一の大業を妨害しようとすれば、中国の政府と国民、軍は決して許さない」と述べています。
茂木大臣は「しっかりと対話を行い、課題と懸案を減らして、理解と協力を増やしていく方針に変わりはない」と述べており、日中間の緊張緩和に向けた対話の継続を重視する姿勢を示しています。
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