カンボジア・シアヌークビルで日本人16人拘束 中国主導「第二のマカオ」構想破綻後に犯罪拠点化

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カンボジア・シアヌークビルで日本人16人拘束 中国主導「第二のマカオ」構想破綻後に犯罪拠点化

カンボジア・シアヌークビルで日本人16人拘束 中国主導「第二のマカオ」構想破綻後に犯罪拠点化。 カンボジア南部の都市シアヌークビルにある特殊詐欺拠点とみられる施設で、日本人16人が現地当局に拘束されていたことが分かりました。 カンボジアの首都プノンペンにある日本大使館によりますと、南部シアヌークビルで今月11日、日本人16人が拘束されたと現地当局から連絡があったということです。

カンボジア・シアヌークビルで日本人16人拘束 中国主導「第二のマカオ」構想破綻後に犯罪拠点化

カンボジア南部の都市シアヌークビルにある特殊詐欺拠点とみられる施設で、日本人16人が現地当局に拘束されていたことが分かりました。カンボジアの首都プノンペンにある日本大使館によりますと、南部シアヌークビルで今月11日、日本人16人が拘束されたと現地当局から連絡があったということです。

この事件は、近年東南アジア各地で相次いでいる日本人による特殊詐欺事件の新たな一例として注目されています。特にシアヌークビルは、中国資本による急激な開発とその後の破綻、そして犯罪拠点化という複雑な背景を持つ都市として知られています。

中国「一帯一路」構想が生んだ歪んだ開発


シアヌークビルは中国が唱えた「一帯一路」構想の重要拠点であり、「第二のマカオ」を目指して開発ラッシュが起きていました。2012年頃からシアヌークビル(中国)SEZが本格稼働し、2015年頃から中国資本のカジノが増え始めました。

2016年頃まで人口20万人だったシアヌークビルに、中国人観光客や商売人がなだれ込み、なんと中国人が50万人も移住したそうです。この当時は中国の通貨である「元」が普通に流通していました。まさにカンボジア領土内に中国の「租界」が出現したかのような状況でした。

しかし、2019年8月18日、フンセン首相はオンライン・カジノ禁止令を出しました。その表向きの理由は、オンライン・カジノに関係する中国人の犯罪が多発していることを防止するというものでしたが、この禁止令の陰には中国政府からの厳しい通達があったとされています。

開発破綻と廃墟群の出現


カジノ禁止令と新型コロナウイルスの感染拡大により、中国人の大量流出が始まりました。20万人程度の中国人は帰国し、建設途中だった高層ビルはそのまま建設中断ではなく、建設打ち切りとなりました。それがなんと450棟近くもあると言うのです。

政府発表(2024年1月末)によれば、未完成のビルは362棟に達しており、さらに完成したが使用されていないビルが176棟あるという。これらを完成させるには11億6,100万米ドル(約1,700億円)の資金が必要だとされています。

かつてのビーチリゾートは廃墟と化し、夜になると全く光が灯らない不気味な高層建築群が立ち並ぶ異様な光景が広がっています。

犯罪拠点としての新たな「活用」


開発破綻後のシアヌークビルは、国際犯罪組織にとって格好の拠点となりました。高給の仕事がある等の甘言に騙されて、台湾、香港、ベトナム、タイ、マレーシア、インドネシア等から、シアヌークビルに連れてこられて監禁され、特殊詐欺等の犯罪行為に無理矢理従事させられるといったケースの摘発が続いています。

かつてのどかな沿岸部の雰囲気が広がっていた町は、マカオや沿岸のラスベガスと呼ばれる場所へと姿を変え、高層カジノ、ネオンきらめく夜の歓楽街、マネーロンダリング、違法薬物販売、武器取引、人身売買、野生生物売買が盛んに行われています。

日本人詐欺グループ拘束の背景


今回の事件は、こうした犯罪拠点化の流れの中で発生しました。16人は特殊詐欺に関与した疑いがあり、大使館は「現地当局と連携しながら適切に対応していく」としています。

東南アジア各地での日本人による特殊詐欺事件は相次いでおり、埼玉県警などの捜査本部は、海外から日本に移送、逮捕するなどした「かけ子」らは約50人に上ると発表しています。先日カンボジア警察による犯罪集団の拠点への捜査が行われた際に日本人29人が保護されましたが、彼らはその後日本に移送されて逮捕されました。

国際犯罪対策の課題


組織犯罪対策の方法を分析・提言するグローバル・イニシアティブは2022年9月の報告書で、シアヌークビルを「多面的な犯罪活動の拠点」と呼んでいます。

カンボジア当局が犯罪阻止に向け十分な行動をとっていないことが調査で示されています。当局の怠慢が犯罪ネットワークを助長し、被害が広がっているのです。

一方で、カンボジア政府は経済復興に向けた取り組みも進めており、フン・マネット首相は「シアヌークビルに建築途上で残された建物が362棟存在する。今回のプログラムでは、これら未完成の建物を完成させて活用することを目的とした投資への税制優遇を付与する」と述べ、国内外の投資家に当該地域への投資を呼びかけています。

中国主導の急激な開発とその破綻が生み出した「負の遺産」をいかに克服し、健全な発展を実現するかが、シアヌークビル、そして東南アジア地域全体にとって重要な課題となっています。

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2025-12-17 09:48:26(植村)

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