2025-12-04 コメント投稿する ▼
2025年12月完成の日本ODAウクライナ給食センター、山形メタルプロダクツが設計寄贈で復興支援
ロシア軍の侵攻で一時占領されたウクライナ・キーウ近郊のデミディフ村で2025年12月3日、日本の政府開発援助(ODA)を活用した幼稚園の給食センターの披露式が行われました。 今回の給食センター建設は、JICAが設立した「ウクライナ復興支援・共創プラットフォーム」の理念に沿った事業です。
日本ODAでウクライナ幼稚園に給食センター完成 地方企業が設計から寄贈まで支援
ロシア軍の侵攻で一時占領されたウクライナ・キーウ近郊のデミディフ村で2025年12月3日、日本の政府開発援助(ODA)を活用した幼稚園の給食センターの披露式が行われました。日本の国際協力機構(JICA)が建設を支援し、日本とウクライナの民間企業の連携による復興支援事業として注目を集めています。
戦火を乗り越えた村の新たな希望
デミディフ村はキーウから51キロメートル北に位置し、2022年2月のロシア軍侵攻直後の2月末にロシア軍の支配下に置かれました。キーウ貯水池を堰き止めるダムが決壊し、村は2カ月以上にわたって洪水に見舞われました。
披露式には中込正志駐ウクライナ日本国特命全権大使やキーウ州のカラシュニク知事らが出席しました。中込大使は「より多くの日本企業がウクライナの再建に関わることができるように、日本政府として支援していく」と表明し、日本の継続的な復興支援への決意を示しました。
「日本の技術で復興支援をしてもらえるなんて、本当にありがたい」
「子どもたちが安心して食事できる環境が戻って嬉しい」
「戦争で破壊されたものを日本が助けてくれて感謝している」
「新しい給食センターで子どもたちが笑顔になってくれればいいな」
「国際協力って素晴らしい。こういう支援こそ真の外交だと思う」
山形の中小企業が世界の復興を支える
今回の給食センターは旧施設の老朽化に伴い新築されました。設計を手がけたのは山形県最上郡真室川町の鉄骨加工メーカー「メタルプロダクツ」で、同社は2024年にJICAのウクライナ・ビジネス支援事業に採択された企業です。
メタルプロダクツは新国立競技場の部材も手がけるなど、国土交通大臣認定工場として高い技術力を持つ企業です。建設はウクライナ東部ドニプロの企業が担当し、工法を工夫することで約3カ月半という短期間での完成を実現しました。
食器や鍋などの備品はメタルプロダクツが寄贈し、設計だけでなく実際の運営に必要な物品まで包括的に支援しました。この取り組みはJICAが2024年から開始したウクライナ・ビジネス支援事業の成功例として、他の企業にとっても参考となる取り組みです。
官民連携でウクライナ復興を加速
JICAはロシア軍の侵略により厳しい生活を強いられるウクライナの人々を緊急復旧計画やフェーズ2などを通じて支援してきました。2023年時点で日本はウクライナにとって第3位の資金援助国であり、同年一年間で37億ドル相当の支援を提供しています。
今回の給食センター建設は、JICAが設立した「ウクライナ復興支援・共創プラットフォーム」の理念に沿った事業です。このプラットフォームは日本の産学官による支援を促進し、情報や経験を共有する場として機能しています。
JICAウクライナ支援室では「ウクライナの国家基盤を支える支援」「地域安定化のための周辺国・ウクライナ避難民への協力」「復旧・復興の支援」の3つの柱で支援を実施しており、今回の給食センターは復旧・復興支援の具体例として位置づけられます。民間企業の技術力と国際協力機関の支援体制が連携することで、戦争の傷跡に苦しむ地域に実際に役立つ支援を迅速に届けることができました。